2004 Fiscal Year Annual Research Report
消化管上皮の再構築に関わる結合組織由来因子の機能的解析
Project/Area Number |
14570025
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
岡 敦子 日本医科大学, 医学部, 教授 (50175254)
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Keywords | 消化管 / 器官再構築 / 組織間相互作用 / アポトーシス / MMP / 甲状腺ホルモン応答遺伝子 / 電子顕微鏡 / 遺伝子導入 |
Research Abstract |
アフリカツメガエル(Xenopus laevis)幼生の消化管上皮は、甲状腺ホルモン(TH)を引き金として、結合組織からの誘導的作用を受けながら、哺乳類消化管に類似の上皮へと再構築される。本研究は、これまでにクローニングされたTH応答遺伝子の機能的解析を進めることにより、消化管上皮再構築の分子機構を明らかにすることを目指している。 本年度は、結合組織特異的に発現するTH応答遺伝子の1つ、ストロムライシンー3(ST3;MMP11)のin vivoでの機能的解析を行った。熱処理によりST3を発現するように作製したトランスジェニックガエルを使って、変態前の血中TH濃度がまだ低い幼生を4日間熱処理し、ST3を単独で強制発現させた。この幼生の小腸組織片を摘出し、電子顕微鏡で観察した結果、ST3の発現は、基底膜の構造的変化を介して、正常では殆ど観察されない上皮のアポトーシスを促進することが示唆された。 さらに、発現パターンから幹細胞制御への関与が予想されているソニックヘッジホッグ(Shh)のin vitroでの機能的解析にも着手した。Shhおよびドミナントネガティブ型Shh遺伝子のコンストラクトを作製し、独自に開発したツメガエル小腸の遺伝子導入系を用いて、in vitroでShhの強制発現および発現抑制の実験を行なった。現在、免疫組織化学的手法により、Shhの上皮細胞の増殖・分化に及ぼす影響を解析中である。また、Shhの阻害物質であるサイクロパミンを用いた蛋白質レベルでの機能的解析も行い、Shhが未分化上皮細胞の増殖を促進することを示す結果を得つつある。
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Research Products
(2 results)