2003 Fiscal Year Annual Research Report
ニューロフィラメント遺伝子操作マウスの神経細胞の細胞骨格系及び細胞死関連蛋白
Project/Area Number |
14570030
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Research Institution | Koshien University |
Principal Investigator |
後藤 隆洋 甲子園大学, 栄養学部, 教授 (20135693)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 安男 大阪大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (10049091)
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Keywords | 神経軸索 / ニューロフィラメント / 遺伝子操作マウス / NF-H C末端除去マウス / NF-M C末端除去マウス / NF-H及びNF-M C末端同時除去マウス / ウエスタンブロット法 / 急速連結ディープエッチ法 |
Research Abstract |
ニューロフィラメント(NF)の3種類の構成蛋白、すなわちNF-L、NF-M及びNF-HのうちNF-LはNFの構成に必須であり、in vivoではNF形成にNF-LとNF-MあるいはNF-Hのどちらかのサブユニット蛋白の発現が必要であることがわかっている。NF-MとNF-HのどちらがNFの構築及びその働きに、より本質的なのかを明らかにするため、NF-MあるいはNF-H欠損ノックアウトマウスを用いて検討した前年度の結果から考えると、NF-Mの方がより本質的であることが示唆されたが、問題なのは両蛋白の一方を欠損させると、片方の発現が増加し発現してない蛋白の性質を補おうとするので、明確に結論を出すことは難しいが、さらにNF-HのC末端のみ除去した遺伝子置換マウスを加えて検討すると、NF-Hの極めてリン酸化したC末端の存在はNFの形成や軸索径やNFの軸索輸送に本質的でない可能性が示唆された。すなわちNF-MとNF-Hは共に異常に長いC末端部を持つが、NF-HのC末端の方がよりリン酸化されるのでNF-HのC末端の方がNFの機能により重要であると私たちは考えていたが、以上の結果から逆にNF-MのC末端がより本質的であることが考えられるので、NF-MのC末端除去マウスを用いて検索すると、この場合NF-HのC末端はリン酸化の程度が増加する傾向にあるが、NFの構築は不安定になり軸索径が有意に減少することがわかった。すなわちNF-HのC末端よりNF-MのC末端の方が軸索形成及びその働きに重要であることが初めて理解された。しかし、この場合は完全なNF-Hが存在するので、この蛋白がNFの構築、機能に貢献していることは十分考えられるので、さらにNF-MとNF-Hの両C末端を同時除去したマウスの軸索を検索すると、NF間のクロスブリッジは全く存在せず、NFの配列は極めて不規則になり、軸索径もNF-MのC端のみの除去の場合よりさらに減少し、微小管とさらに興味深いことに細胞死調節蛋白を発現するミトコンドリアが有意に増加することがわかった。これらの結果はNFの構築、機能に関して、NF-MとNF-HのC末端は共に必要であるが、NF-MのC末端の方が基本的には重要であり、NF-HのC末端は予備的作用をもつと思われる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Yabuta, N.: "Mammalian Mcm2/4/6/7 complex forms a toroidal structure"Genes to Cells. 8. 413-421 (2003)
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[Publications] Garcia, M.L.: "MF-M is an essential target for the myelin-directed "outside-in"signaling cascade that mediates radial axonal growth"J.Cell Biol.. 163. 1011-1020 (2003)
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[Publications] Rao, M.V.: "The neurofilament middle molecular mass subunit carboxyl-terminal tail domains is essential for the radial growth and cytoskeletal architecture of axons but not for regulating neurofilament transport rate"J.Cell Biol.. 163. 1021-1031 (2003)