2003 Fiscal Year Annual Research Report
血管平滑筋の収縮弛緩に影響する内皮細胞イオンチャネルの解明
Project/Area Number |
14570043
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Research Institution | NAGOYA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山本 喜通 名古屋市立大学, 看護学部, 教授 (80145755)
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Keywords | 動脈 / 平滑筋細胞 / 血管内皮細胞 / イオンチャネル / EDHF / パッチクランプ法 |
Research Abstract |
モルモット腸間膜動脈内皮細胞層を単離し、内腔側膜を上側にしてカバーグラス上に貼付した標本を用いた。この状態における内皮細胞の膜電位は-10mVより浅いものがほとんどであり、アセチルコリン(ACh)を投与しても過分極反応は観察されなかった。細胞内K^+濃度低下を疑い、高K^+液で13〜15分間処理したところ、静止膜電位には変化無かったがAChによる過分極反応が回復した。次にAChで活性化され、過分極反応の原動力となっているチャネルを同定するため、ギャップ結合を介して電気的につながっており、等電位と考えられる隣接する2個の内皮細胞の内腔側膜に各々パッチ電極を適用した。一方をconventional whole-cell clampのcurrent clamp modeとして膜電位を測定し、他方をcell-attached patch clampとして単一チャネル活動を記録した。パッチ膜電位の固定には他方の電極により測定した膜電位を利用して、通常は不可能であるcellーattached patch clampにおける絶対電位固定を行った。ACh投与により過分極反応が惹起されると、cell-attached patchではコンダクタンスが4〜5pS程度のチャネルの活性化が観られ、その逆転電位からこのチャネルはK^+チャネルと判明した。このチャネルが過分極を引き起こしていると考えられるが、チャネルの出現頻度は低かった。AChに反応しないパッチでも、inside-out patchにして内膜面に高K^+液を投与するとチャネルの開口が観られることから、cellーattached patch状態ではこのチャネルが存在しても、何らかの理由でAChにより活性化されにくくなっていると考えられる。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Yamamoto, Y., Suzuki, H.: "Chapter25 : Mechanisms underlying basal vascular tone in the guinea-pig mesenteric arterioles(ed.by Vanhoutte, P.M.)"EDHF2002, Taylor & Francis(London, NewYork). 427(193-198) (2003)