2005 Fiscal Year Annual Research Report
酸化ストレスからみた疾病予防のための適正な運動の在り方とその科学的根拠の確立
Project/Area Number |
14570069
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Research Institution | JUNTENDO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
田中 逸 順天堂大学, 医学部, 助教授 (40276499)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
酒井 謙 順天堂大学, 医学部, 講師 (70333044)
綿田 裕孝 順天堂大学, 医学部, 講師 (60343480)
河盛 隆造 順天堂大学, 医学部, 教授 (00116021)
形本 静夫 順天堂大学, スポーツ健康科学部, 教授 (50053343)
前田 士郎 理化学研究所, 遺伝子多型解析センター, チームリーダー (50314159)
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Keywords | 酸化ストレス / 疾病予防 / 糖尿病 / 遺伝子多型 / 細胞内脂質 / インスリン抵抗性 |
Research Abstract |
本年度は昨年度までに行なった検討を総合的に分析した結果に基づいて、糖尿病をまだ発症していない正常耐糖能または耐糖能異常を呈する体格指数30kg/m^2以上の著明肥満者20例を対象に6-12ヶ月間の食事指導と運動指導による前向き検討を行なった。 食事内容は標準体重1kg当り30kcalで指導し、栄養素の配分、食物繊維量、3食の栄養配分についても個別的な指導を定期的に行なった。運動量(通勤や仕事中の歩行も含めて)は酸化ストレスマーカーである赤血球中の酸化ヘモグロビンと酸化コレステロールが変動せず、短期間で体脂肪や肝・筋肉の細胞内脂肪が有意に減少する1日450kcal(通勤や仕事中の歩行も含めて)の歩行を中心とする有酸素運動とし、本学のスポーツ指導施設で定期的な指導を継続した。一部の対象例は現在も検討を継続中であるが、中間的集計では体重と体脂肪率は5-10%程度の減少を認め、肝臓細胞内脂肪と骨格筋細胞内脂肪はそれぞれ20-40%、介入前に比して有意に減少した。また肝臓及び骨格筋におけるインスリン刺激による糖取り込み能は有意に上昇した。 上記実績の一部は第65回米国糖尿病学会、及び第48回日本糖尿病学会学術集会で発表した。また本研究における成果として、酸化ヘモグロビンの一種であるカルボキシメチル化バリンヘモグロビン(CMV-Hb)の新しい酸化的ストレス指標としての有用性、及び^1H-MRSによる肝細胞、筋肉細胞の細胞内脂肪量の定量測定の有用性の論文発表を行った。
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Research Products
(2 results)