2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570072
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
堀 清記 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (80068452)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻田 純三 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30104235)
堀 和子 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (30068514)
佐々木 貞雄 兵庫医科大学, 医学部, 助教授 (20104276)
中垣 育子 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (90084904)
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Keywords | Zucker Fatty rat / OLTEF / exercise / food infake / energy metabolism / BAT / UCDs |
Research Abstract |
寒冷は熱産生量、エネルギー消費量の多大な増加を生じる。ラットを長期間、寒冷環境におくと体温維持のため代謝量及び摂餌量の増加と体重増加の抑制がみられる。非ふるえ熱産生を行う褐色脂肪組織(BAT)は増量し脂肪含量の減少、脂肪滴の細粒化、血流の増加などが起きる。脱順化すると摂餌量や体重変化は対照群と同様のレベルに戻るがBATの形態や寒冷曝露に対する熱産生機構は寒冷順化の状態をかなり残す。肥満ラットにおいても同様の傾向を示すが、leptin受容体に欠陥のあるZucker fatty rat(fa/fa)では寒冷曝露により摂餌量はあまり増加せず体重増加の抑制が著しく、血液の資質の性状は著しく改善された。BATの重量およびUCP1発現量の増加の割合も著しかった。CCKの受容体に欠陥のある糖尿病モデルの肥満ラット、OLETF ratでは寒冷順化による摂餌量の増加や体重増加の抑制のパターンは正常ラットと類似していた。一方、体重及びBATの組織像やUCP1の発現量は寒冷順化時だけでなく非順化時でもラットの系間で非常に異なっており各々の系のエネルギーバランスと関連していると推定される。今回はZucker fatty rat、OLETF rat及びlean ratの寒冷順化で変化するBATのタンパク質をプロテオミクス解析して、寒冷順化時のタンパク質の発現量の差を比較検討した。[方法]各々の系の7週令雄ラットを11週間25℃又は10℃の2群に分けて飼育し、肩甲骨間BATを単離して試料を調製した。lean ratはZucker lean rat及びLETO ratを用いた。2次元電気泳動後、タンパク質をLysC又はTrypsinでゲル内消化し、質量分析で解析した。[結果]BATの数十個のタンパク質に増減の変化があり、主としてミトコンドリアやエネルギー代謝に関与するタンパク質に変動がみられた。肥満ラットと正常ラットでは異なる発現変化をするタンパク質がみられた。
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