2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト癌におけるゲノム量バランス異常の鍵を握る遺伝子の追求
Project/Area Number |
14570147
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
小賀 厚徳 山口大学, 医学部, 助手 (90243633)
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Keywords | DNA aneuploidy / 20q13 / フローサイトメーター / comparative genomic hybridization |
Research Abstract |
細胞回転の基本となるDNA量に異常を来している状態であるDNA aneuploidyについて、当教室にあるデータを再整理しまた、短時間で多数の細胞についてDNA量等を測定する機器であるフローサイトメーターでDNA量を測定する場合の良好な細胞固定条件などを調査し日本サイトメトリー学会のワークショップで報告し、さらに文献的考察を加え、同学会誌サイトメトリーリサーチに報告した。非腫瘍性病変にみられるDNA aneuploidyは調査し得た限り真のDNA aneuploidyではなく、蛍光色素とDNAの親和性が異なる2群が混在するということに代わりはなかった。さらに、フローサイトメーターを用いたDNA測定に関し、DNA aneuploidyを中心に固形腫瘍のDNA解析というテーマで和文雑誌に投稿する機会を得、今までに知り得た知識を伝えることができた。 また、膀胱癌において染色体不安定性が高いものはDNA aneuploidyであることが多く、組織細胞形態異常の程度が高いことを論文報告した。中心体過剰複製、20q13コピー数の増加は膀胱癌においてDNA ploidyと強い関係を有した。さらに、筋層浸潤のない膀胱癌において中心体の過剰複製、20q13のDNAコピー数増加を調査し、これらが認められる場合、有意に再発率が高いことを見いだし論文報告した。 培養細胞を用いて化学物質暴露後のDNA ploidy,DNAコピー数異常を調査し、発ガン前におけるゲノム異常をcomparative genomic hybridization等で多面的に調査し、ploidy変化と関連性の高いゲノムコピー数異常部を見いだし、論文を作成し投稿準備中である。
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Research Products
(7 results)