2002 Fiscal Year Annual Research Report
EBウイルス関連致死的血球貪食症候群の動物モデルの病態解析とその治療法の検討
Project/Area Number |
14570190
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
林 一彦 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30180962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大原 信哉 岡山大学, 医学部附属病院, 助手 (90325100)
山田 雅夫 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40166731)
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Keywords | EBV / HVP / ウサギ / 血球貧食症候群 / LPD / T-cell |
Research Abstract |
1.サルEBV関連virus(Herpesvirus papio(HVP))感染によるウサギの血球貧食症候群を伴う致死的リンパ増殖異常症の本態が、反応性か腫瘍性かの検討 HVP誘発リンパ球増殖異常症病変(LPD)をTCR-JβprobeによるSouthern blottingにより解析すると、polyclonalであり、基本的には反応性であることが判明した。さらに、immunomagnetic cell sortingにより採取したCD4+,CD8+,CD79a+の各リンパ球がすべてHVP-EBER1(+)Iであることからもpolyclonalであることが裏付けられた。通常の初代培養ではLPDよりウサギ細胞株は樹立できなかったが、LPDのscid移植腫瘍よりIL-2依存性HVP感染細胞株を6株樹立した。これらはT-cen(CD8+)の表現系を示し、1株を除き正常ウサギ核型を持ち、in vitroでは潜伏感染II型である。Nude miceに3株が造腫瘍性を示した。これらの解析よりHVP-induced LPDには、IL-2やscid miceで選択されて腫瘍化するT-cenll cloneが一部含まれていると考えられる。また、HVP感染ウサギの経時的な血液やリンパ節、脾臓の病理学的変化を調べて、LPDが死亡前約1週間以内に急激に形成されることを明らかにした。これらの成果は、一部は著書(Research Advances in Virology 2002,2)や総説(Histol Histopathol.2002)に公表した。HVP感染細胞のHVP-EBER1をISHで検出する独自のシステムを確立して、感染細胞の局在を正確に検出できた。これらの成果をAm J Patholに投稿した。 2.in vitroのHVP感染による家兎血液細胞の解析とimmortalization/transformation系の確立とその性状の検討 家兎の脾臓や末梢血白血球にHVPをin vitroで感染させて、感染細胞の種類の同定と増殖能、アポトーシスを調べ、さらに、immortalization/transformationさせた細胞株を樹立しようと試みて、その詳細なcharacterizalionを行うとしたが、ほとんど1-2か月以内に死滅してしまった。 3.EBV関連ウイルス(HVP)誘発ウサギ血球貧食症侯群を伴う致死的リンパ増殖異常症モデルの経時的変化の検討 家兎リンパ腫発生過程で経時的に採取された血液像、血清学的検査と末梢血中のウイルス感染細胞のPCRよる高感度の検出と血液中のウイルス量を定量PCRで測定を試みている。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Hayashi, N.Teramoto, T.Akagi.: "Animal in vivo Models of Epstein-Barr virus-related Diseases. Special Reference to Rabbit Models"Histol. Histopathol. 17(4). 1293-1310 (2002)
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[Publications] Oka T, et al.: "Gene silencing of the tyrosine phosphatase SHP1 gene by aberrant methylation in leukemias/lymphomas"Cancer Res.. 62(22). 6390-6394 (2002)
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[Publications] Oka T, et al.: "Abnormal expression of protein-tyrosine phosphatase SHP1 gene in malignant lymphomas and leukemias"Japanese Journal of Cancer Clinics. 48(10). 561-568 (2002)
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[Publications] K.Hayashi, Z-S Jin, T.Akagi: "Rabbit model for EBV-associated fatal lymphoproliferative disorders with hemophagocytosis ; in Research Advances in Virology 2"Global Research Network. 12 (2002)