2002 Fiscal Year Annual Research Report
変異コネキシン発現ベクターを用いた臓器レベルでの細胞間コミュニケーションの阻害
Project/Area Number |
14570198
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小山田 ゆみ子 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (40231245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山田 正人 京都府立医科大学, 医学部, 助教授 (30183255)
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Keywords | コネキシン / ドミナントネガティブ / 発現ベクター / 心臓 / 心筋細胞 |
Research Abstract |
本研究の目的は,ギャップ結合による細胞間コミュニケーション阻害が臓器レベルでどのような病態を発生させるかを明らかにすることである。 我々は,ギャップ結合蛋白コネキシン(Cx)のうち,野生型のCx43遺伝子や細胞内ループを欠損させた変異型のCx43とGFPとの融合蛋白発現プラスミドベクターをそれぞれ作成し、まず、これらの発現ベクターを培養細胞で発現させたときの効果を検討した。野生型及び変異型Cx43-GFP発現ベクターを内因性コネキシンの発現がなく、ギャップ結合細胞間コミュニケーション能を欠くHeLa細胞や、内因性にCx43を発現しギャップ結合細胞間コミュニケーション能の高いラットIAR20細胞やラット新生仔初代培養心筋細胞に導入した。野生型Cx43-GFPは、HeLa細胞細胞間コミュニケーション能を回復させた。一方、変異Cx43-GFPは、IAR20細胞やラット新生仔初代培養心筋細胞の内因性コネキシンによる細胞間コミュニケーションをドミナントネガティブに抑制した。さらに、変異Cx43発現心筋細胞では、野生型Cx43発現心筋細胞と比べ、隣接する心筋細胞との細胞内カルシウムトランジェントの同期が有意に抑制される事が分かった。 この結果をExp. Cell Res. 273 : 63-69.2003に発表した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Oyamada, Y., et al.: "Dominant-negative connexin43-EGFP inhibits calcium-transient synchronization of primary neonatal rat cardiomyocytes"Exp. Cell Res.. 273. 85-94 (2002)
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[Publications] Oyamada, M., et al.: "Regulation of gap junction protein (connexin) genes and function in differentiating ES cells"Methods Mol Biol : Embryonic Stem Cells : Methods and Protocols. 185. 63-69 (2002)
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[Publications] 小山田正人, 小山田ゆみ子: "病気と小器官(森道夫編) ギャップ結合チャネル病-細胞社会のネットワーク障害-"文光堂. 236 (2002)