2003 Fiscal Year Annual Research Report
変異コネキシン発現ベクターを用いた臓器レベルでの細胞間コミュニケーションの阻害
Project/Area Number |
14570198
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
小山田 ゆみ子 京都府立医科大学, 医学研究科, 助手 (40231245)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山田 正人 京都府立医科大学, 医学研究科, 助教授 (30183255)
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Keywords | ギャップ結合 / コネキシン / ドミナントネガティブ / 細胞間コミュニケーション / カルシウムトランジェント / 心臓 |
Research Abstract |
ギャップ結合は,隣接する細胞の細胞質を直接連絡するチャネル構造で,その中を通過する物質を介する細胞間コミュニケーションによって種々の細胞機能を制御している。近年ギャップ結合蛋白質コネキシン遺伝子の突然変異によって生じるヒト遺伝性疾患(ギャップ結合チャネル病)の存在が明らかにされてきた。しかし,どのような機序でギャップ結合の異常が病態を発生させるかは不明である。 本研究では心臓で発現している主要ギャップ結合蛋白であるコネキシン43の130-137番目のアミノ酸を欠損させた変異コネキシンとenhanced green fluorescent protein (EGFP)との融合遺伝子を作成し,内因性コネキシン43の機能をドミナントネガティブに阻害することによって細胞間コミュニケーションを抑制する新しいシステムの樹立に成功した。このシステムを用いることにより,細胞におけるギャップ結合タンパク質の局在と同時に,細胞間コミュニケーションや細胞内カルシウムイオンの動態を可視化し解析することが可能となった。このドミナントネガティブ変異コネキシン遺伝子発現ベクターを初代培養ラット新生仔心筋細胞に導入することによって,変異コネキシンは,心筋細胞間の細胞間コミュニケーションを阻害するだけではなく,心筋細胞同士の細胞内カルシウムトランジェントの同調を高率に阻害することを明かにした。このことにより心臓におけるギャップ結合細胞間コミュニケーションの阻害が,不整脈や収縮不全などの心機能異常を起こす可能性が示唆された。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Naito, A.T.et al.: "Early stage-specific inhibitions of cardiomyocyte differentiation and expression of Csx/Nkx-2.5 and GATA-4 by phosphatidylinositol 3-kinase inhibitor LY294002"Exp.Cell Res.. 291. 56-69 (2003)
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[Publications] 小山田ゆみ子 他: "心筋症の遺伝子異常と病態発生"病理と臨床 臨時増刊号『病理診断における分子生物学』. (印刷中). (2004)
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[Publications] Oyamada, M. et al.: "Regulation of gap junction protein genes in differentiating ES cells, in Embryonic Stem Cells(Lanza, R.ed)"Academic Press(印刷中). (2004)