2002 Fiscal Year Annual Research Report
新しい分泌型マラリア防御抗原タンパクの遺伝子構造の解析とワクチンモデルの開発
Project/Area Number |
14570219
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
小林 富美恵 杏林大学, 医学部, 講師 (20118889)
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Keywords | マラリア / 感染防御抗原 / ワクチン / Plasmodium berghei |
Research Abstract |
1.Plasmodium berghei XAT感染に対して強い防御効果を示す原虫抗原特異的モノクローナル抗体(B1D6抗体とH6G11抗体)を用いて、これら防御抗体とその標的抗原であるマラリア防御抗原の特異性について検討した。 2.特に防御活性の高いB1D6抗体を結合させたホルミルセルロファインカラムにより標的抗原をアフィニティー楕製し、50mgの粗抗原から約300μgの精製抗原を回収した(Western-blot法によりこの精製抗原標品中に150kDと160kDタンパクが含まれることを確認)。しかし、透析によるロスが大きいことが確認されたため、回収率向上のため透析方法を検討中である。また、精製標品を電気泳動したSDS-PAGEゲルによりこの2種のタンパクを分離後、ぞれぞれの内部アミノ酸配列の解析を行っている。 3.一方、P.berghei XATの感染防御抗原であるB1D6抗原が感染のどの時期に出現するかを明らかにするために、B1D6抗体を用いたtwo-sited assay systemを構築した。H6G11抗体の標的抗原が、B1D6抗体の標的抗原と同一であることが明らかとなったので、より感度の高いアッセイ系を確立するために各々の抗体を精製後ビオチン標識し、1抗体法と2抗体法を比較検討した。その結果、2抗体法により血中のマラリア抗原を検出し得た。 4.宿主の遣伝的背景の相違により、B1D6抗体によるP. berghei XATマラリアに対する防御効果に差が認められるかどうか調べた。その結果、BALB/cマウスでは第2ピークの%parasitemiaが100倍〜1000倍抑制されたが、C57BL6マウスでは10倍〜50倍の抑制にとどまった。今後この相違について精製抗原あるいはリコンビナント抗原を用いて宿主免疫応答を詳細に調べ、効果的なワクチン構造とその投与法について検討する。
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Research Products
(2 results)