2003 Fiscal Year Annual Research Report
大腸菌O157の正常上皮細胞感染に関わる菌体因子の網羅的な検索と感染予防への応用
Project/Area Number |
14570248
|
Research Institution | Aichi Medical University |
Principal Investigator |
吉田 友昭 愛知医科大学, 医学部, 助教授 (70210705)
|
Keywords | 腸管出血性大腸菌 / 大腸上皮細胞 / 細胞内感染 / フラジェリン / プロテオーム |
Research Abstract |
これまで我々は、試験管内での培養上皮細胞への感染実験において、腸管出血性大腸菌O157が上皮細胞に付着するだけでなく、少数ながら細胞内に取り込まれることを共焦点蛍光顕微、電子顕微鏡などによって示してきた。昨年度は、type III分泌器官の一つであるsepL遺伝子を破壊した変異株を作る際に得られた、細胞内へ取り込まれない変異株の表現形質の解析を進めた。その結果、1,SepL遺伝子破壊に用いた挿入配列は一箇所しか入っていないことがSouthern blotting解析によって確認された。即ち、他の部位の偶発的な変異が原因であることがわかった。 2,この変異株はH-7マイナスで、鞭毛がなく運動性がない。 3,発現蛋白を二次元電気泳動によって展開し、親株にあって、変異株にないスポットをTOF-MSによって同定したところ、鞭毛蛋白のflagellinであることがわかった。 4,九州大学の藤本先生より分与されたH-7マイナスの臨床分離株も細胞内へは取り込まれず、flagellinの関与が更に疑われた。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Yoshida T, Sugiyama T, Koide N, Mori I, Yokochi T.: "Human microvascular endothelial cells resist Shiga toxins by IFN-gamma treatment in vitro"Microbiology.. 149. 2609-2614 (2003)
-
[Publications] Koide N, Sugiyama T, Mu MM, Mori I, Yoshida T, Hamano T, Yokochi T.: "Gamma interferon-induced nitric oxide production in mouse CD5+ B1-like cell line and its association with apoptotic cell death"Microbiol.Immunol.. 47. 669-679 (2003)
-
[Publications] Hirano J, Yoshida T, Sugiyama T, Koide N, Mori I, Yokochi T.: "The effect of Lactobacillus rhamnosus on enterohemorrhagic Escherichia coli infection of human intestinal cells in vitro"Microbiol.Immunol. 47. 405-409 (2003)