2004 Fiscal Year Annual Research Report
発現系を用いたタイラーウイルスL^*蛋白の機能解析
Project/Area Number |
14570273
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
大原 義朗 金沢医科大学, 医学部, 教授 (50203914)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
朝倉 邦彦 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50333159)
紺谷 靖英 金沢医科大学, 医学部, 助手 (30367461)
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Keywords | タイラーウイルス / L^*蛋白 / L^*蛋白発現マクロファージ / L^*蛋白非産生変異ウイルス / アポトーシス |
Research Abstract |
タイラーウイルスはマウスに急性灰白脳脊髄炎を引き起こすGDVII亜群と持続感染・脱髄を起こすDA亜群に分類される。L^*蛋白はDA亜群でのみ合成される蛋白であり、持続感染・脱髄のキー蛋白の一つである。L^*蛋白非産生変異ウイルスDAL^*-1は、マクロファージにおいてウイルス持続感染に必須であるゲノムの維持(増殖)および宿主細胞死(アポトーシス)抑制ができないことから、L^*蛋白は持続感染に必須であると考えられている。昨年度、我々はL^*蛋白発現マクロファージ(J774-1)を作製し、L^*蛋白がJ774-1細胞におけるウイルスの増殖(ゲノムの維持)に必須であることを証明した(Virus Res 108:23-28,2005)。 今年度はL^*蛋白遺伝子を組み込んだレンチウイルスベクターをマクロファージに感染させ、L^*蛋白発現マクロファージ(P388D1)を作製した。DAL^*-1ウイルス感染により、コントロールのL^*蛋白非発現P388D1細胞では、DNAの断片化およびCaspase3の活性化が認められた。しかしL^*蛋白発現P388D1細胞においては、DAL^*-1ウイルスを感染させてもDNAの断片化もcaspase-3の活性化も認められなかった。すなわちL^*蛋白はタイラーウイルス感染によるマクロファージのアポトーシス誘導を抑制することが分かった(Microb Pathogenesis, in press, 2005)。マクロファージにおけるL^*蛋白のアポトーシス抑制はウイルスゲノム維持に有利に働き、DA株の持続感染に重要な役割を果たしていると考えられる。
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Research Products
(5 results)
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[Book] Trends in Entomology2003
Author(s)
Y.Oikawa, T.Ikeda, Y.Ohara
Total Pages
105-111
Publisher
The NC mouse as a model for atpic dermatitis - a role of the mite antigen in its pathogenesis.