2003 Fiscal Year Annual Research Report
B細胞に於けるSHP-1によるネガティブシグナリングに関する研究
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14570287
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
房木 ノエミ 東京理科大学, 生命科学研究所・生命工学技術, 助手 (40278635)
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Keywords | SHP-1 / BCR / アクチン / CD72 / ITIM / lipid raft / チロシンホスファターゼ / チロシンリン酸化 |
Research Abstract |
B細胞に於けるチロシンホスファターゼSHP-1の機能を解析するため、新規基質の検索及びシグナル伝達機構の解析を行った。 1)SHP-1の基質としてアクチンを同定し、アクチン内にITIM配列があることを明らかにした。GFPアクチン融合蛋白を用いて解析した結果、BCR刺激後アクチン重合が起こるが、SHP-1機能欠損株(C>S)に於いてはアクチンのチロシンリン酸化は恒常的に上昇し、時間の経過と共に起こるアクチンの脱重合が阻害されていた。この結果はアクチンのリン酸化が重合に、また脱リン酸化が脱重合に重要であることを示唆している(J.Immunol, 170(7):3762-8, 2003)。 2)同様に、SHP-1結合タンパク質としてMALDI-TOFにより同定したミオシンについて、合成ペプチドを用いて、SHP-1結合部位を同定し(ITIM配列)、BCR刺激後チロシンリン酸化されることを明らかにした(B.B.R.C., 304(1):67-72, 2003)。 3)SHP-1のB細胞に於ける基質の一つ、CD72の機能に付いて、CD72ホモログを欠損させたトリB細胞に変異体を導入し、解析した.その結果、SHP-1結合部位(ITIM1)変異体と、Grb2結合部位(ITIM2)変異体とではBCR刺激後のNF-κBの上昇に違いが認められ、それぞれの部位の機能に差があることを証明し、従来SHP-1との結合のみにて説明されていたCD72のネガティブシグナリングについて新たな知見を得た。またCD72が共受容体としてlipid raftに存在することを認め、それにはCD72の脂質修飾が重要であることを明らかにした(2003年日本免疫学会発表、投稿準備中)。またCD72欠損マウスの脾細胞をレトロウイルスにより不死化し、細胞株を樹立し、機能解析を行った(2003年日本免疫学会発表、投稿準備中)。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Baba, T., Fusaki, N.: "Actin tyrosine dephosphorylation by the Src homology2-containing protein tyrosine phosphatase is essential for actin depolymerization after membrane IgM cross-linking."Journal of Immunology. 170(7). 3762-3768 (2003)
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[Publications] Baba, T., Fusaki, N.: "Myosin is an in vivo substrate of the protein tyrosine phosphatase (SHP-1) after mIgM cross-linking."Biochem Biophys Res Commun.. 304(1). 67-72 (2003)