2004 Fiscal Year Annual Research Report
ユスリカ成虫の大量飛来が住民生活に与える影響と新たな防除方法確立のための基礎実験
Project/Area Number |
14570297
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
平林 公男 信州大学, 繊維学部, 助教授 (20222250)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 賢一 聖マリアンナ医科大学, 専任講師 (10139644)
太田 節子 信州大学, 医学部, 助手 (90143974)
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Keywords | ユスリカ / 諏訪湖 / 防除 / 不快昆虫 / 光 / 音響 / 誘引 / 生態 |
Research Abstract |
諏訪湖東岸にある信州大学山地水環境教育研究センターにライトトラップを設置し、4月〜11月の間、湖から発生する水生昆虫類の種類組成、捕獲数を毎日モニタリング調査した。その結果、アカムシユスリカの場合、2004年は湖からの発生開始日が10月24日、発生終了日が11月19日、発生期間は27日間であった。発生期間は2000年が23日間、2001年が19日間、2002年が27日間、2003年が37日間であったので、これまでの平均的な値であった。モニタリングを始めた2000年以来で発生量や発生開始日を比較検討すると、本年は2001年とよく似ており、発生終了日は2003年並み、5年間の周期を見ると近年ではやや多く発生した年となった。 一方、同一期間に、異なる湖岸タイプに同型のライトトラップを設置し、捕獲されるユスリカ種、捕獲数を調査した。春、夏、秋の年3回、各々7〜10日間調査を行い、飛来分布図を作成した。湖岸のタイプがユスリカ成虫飛来量に大きく影響を与えており、特に植生の有無により、多様度指数が変動した。自然度の高い湖岸が最も多様度が高く、次いで再自然化湖岸、最も低かったのが人工湖岸であった。植生を豊にすることにより、生息するユスリカ群集の多様度が高くなることと、植物帯に成虫がトラップされ、ヒトの生活圏への飛来量が相対的に減ることが示唆された。 ユスリカ類の防除対策の一環として、従来型の音響トラップを改良し、実用性の高いトラップを開発した。発振回路、増幅回路、リレー回路を組み合わせ、音響周波数を任意に設定することができ、最大1kHzまで対応可能となり、応用が利くようになった。 最終年にあたり、これまでの研究成果をまとめ、自然湖沼周辺域におけるユスリカ類をはじめとする水生昆虫類による飛来の実態を明らかにし、総合防除策への新たな提言を行った。
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Research Products
(7 results)