2004 Fiscal Year Annual Research Report
次世代メディアテクノロジーが作業者の生理・心理的負担に及ぼす度合の計測・評価手法
Project/Area Number |
14570314
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health |
Principal Investigator |
神代 雅晴 産業医科大学, 産業生態科学研究所, 教授 (30048053)
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Keywords | 次世代メディアテクノロジー / VDT作業 / コンピュータ対話型労働 / 生体影響 / メンタルストレス / 視機能 / 大型スクリーン / HRV |
Research Abstract |
平成14年度は大画面(100インチ)共通情報提示に基づき判断・処理作業が要求されるVDT作業の視覚負担ならびに生理心理的ストレスの発現について実験的検討をした。平成15年度には通常のVDT作業を対照群として単眼視のヘッドマウントディスプレイ(HMD)を使用したVDT作業の視覚負担ならびに生理心理的ストレスの発現を比較検討した。用いた指標はVDT作業の特性を考慮したパフォーマンス指標、主観的メンタルワークロード測定尺度、ストレスと覚醒の主観的評価尺度、各種眼機能、心血管系自律神経活動、抹消系自律神経活動、脳活動である。その結果、大画面あるいは単眼視HMD使用時VDT作業のいずれにおいても視覚機能に及ぼす負担は大であることが示唆された。 一方、自律神経機能等の変動から生理心理的ストレスの発現を探ってみたが、大画面使用時VDT作業には顕著な負担の様相が観察されなかった。しかし、単眼視HMD使用では、心血管系自律神経活動、抹消系自律神経活動、脳活動に顕著な変動を及ぼしていることが示唆された。また、いずれの作業も主観的な疲労感は明らかに増大していた。 そこで、最終年度はこれらの実験結果と各種の指標との相互関係を検討して、近年、産業界において導入が計られている文字表示型大画面VDT作業及び単眼視HMD使用VDT作業に関する産業保健人間工学チェックポイントを作成した。合わせて、文献研究から通常のVDT作業に必要な産業保健人間工学チェックポイントを加えて、IT労働環境全般に利用できるものとした。このチェックポイントの特徴は危惧される操作者の健康影響回避を目的とし、改善の為のチェックポイントと健康影響を調べる為の指標が列挙されたものである。
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Research Products
(5 results)