2002 Fiscal Year Annual Research Report
地域住民を対象とした緑茶飲用の高脂血症改善効果に関する研究
Project/Area Number |
14570328
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
青木 伸雄 浜松医科大学, 医学部, 教授 (10109762)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 美詠子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (30236012)
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Keywords | 高コレステロール血症 / 緑茶 / 疫学研究 |
Research Abstract |
(はじめに)緑茶飲用は高コレステロール血症を改善する可能性を示唆する研究が若干報告されている。しかし,その改善可能性を示す明確なエビデンスは見当たらない。本年度は,地域住民を対象として緑茶飲用状況と高脂血症の間の関連性の有無について検討した。(対象と方法)平成14年7月に愛知県渥美郡赤羽根町の節目健診を受診した者は395名である。節目健診は35歳代を除き年齢の末尾が0と5の者を対象者としているので,また,生活要因の年齢による影響をできるだけ小さくするために,さらに,年齢別受診者数も考慮し,対象者は35〜39歳の者(137名)とした。このうち,高脂血症で治療中の者(1名),血清総コレステロールが260mg/dl以上の者(2名)を除く134名を分析対象者とした。分析対象者を総コレステロールにより3群(A群:200mg/dl未満,B群:200〜259mg/dlであり,健診で要医療に該当せず,C群:200〜259mg/dlであり,健診で要医療に該当)に分け,最近1か月の緑茶摂取頻度と総コレステロール区分との間の関連についてクロス集計を行った。(結果)A群(97名)では,緑茶を飲まない者は28%,週に1〜6杯の者は40%,毎日1〜5杯の者は30%,毎日6杯以上の者は2%であった。B群(24名)およびC群(13名)では,それぞれ,33%,38%,29%,0%,および31%,54%,15%,0%であった。(結論)血清総コレステロール正常群では,他の2群(高コレステロール血症・その予備軍からなる)よりも緑茶の摂取頻度が高かった。
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