2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570344
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Research Institution | School of Health and Social services, Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
坂田 悍教 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (80178558)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
土居 通哉 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10315723)
細川 武 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (40095386)
岡本 順子 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (10315707)
五味 敏昭 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (00104159)
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Keywords | 歩行 / 片脚起立時間 / 体力 / 高齢者 / 重心動揺 / 縦断的研究 |
Research Abstract |
男女とも地域在住高齢者が日常単独歩行を維持していくには、右片脚起立時間として65〜69歳40秒、70〜74歳30秒、75〜79歳20秒、80〜84歳10秒、85歳以上で5秒程度の片脚起立時間が可能な体力の維持が、地域在宅高齢者が生活の基本である歩行・移動の確保する上での目標値としてあげられた。 地域在住高齢者の歩行形態と歩行時間について2年6ヶ月より3年の経過後に追跡調査をおこない、歩行の変化に対する影響因子について縦断的に検討した。経過中単独歩行が維持できた男性は92.4%、女性で84.4%、杖歩行への変化は男性3.8%、女性7.2%で杖歩行への変化が最も多い。歩行形態に影響を及ぼす体力因子として男女とも上体起こし、左右片脚起立時間、10m障害歩行時間、6分間歩行距離(持久力)で、女性では大腿四頭筋筋力(下肢筋力)が挙げられた。歩行時間への影響因子は、体力面では多様性を示した。今回の縦断的研究結果は、横断的研究結果とほぼ一致するもので、高齢者における開眼片脚起立時間の著明な低下は、2〜3年後の歩行形態の変化の予測となり得た。 老健施設利用者の移動・歩行の実態を評価するとともに、2年経過後の歩行形態の変化にどのような身体因子が関与しているかを解明することを目的とし、施設入所者の体力を測定した。施設入所者の体力は、地域在住高齢者の20%より60%程度であった。特に開眼片脚起立時間・膝伸展力の低下が著明であった。単独歩行・杖歩行・歩行器使用・車椅子群間では体力で開眼片脚起立時間のみに有意の差がみられ、単独歩行の確保に片脚起立時間の維持が重要であった。また、杖歩行・歩行器使用群では、4〜5秒の片脚起立時間を示していた。開眼片脚起立時間の測定は、地域在住高齢者では意義あるものであったが、体力の低下した施設入所高齢者では歩行の変化指標とはならなかった。
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Research Products
(3 results)