2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570374
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Research Institution | Tokyo Metropolitan Institute of Gerontology |
Principal Investigator |
藤原 佳典 (財)東京都高齢者研究・福祉振興財団, 東京都老人総合研究所・地域保健研究グループ, 研究員 (50332367)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 敦弘 財団法人東京都高齢者研究, 福祉振興財団・東京都老人総合研究所・地域保健研究グループ, 協力研究員
渡辺 修一郎 桜美林大学, 大学院・国際学研究科・老年学専攻, 助教授 (20230964)
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Keywords | 要介護認定 / 認知機能 / 地域高齢者 |
Research Abstract |
本年度は新潟県与板町在住の65歳以上全高齢者1673名を対象に実施した面接聞き取り調査(第一回お達者健康チェック)(2000年11月)の回答者1544名(92.3%)を2004年3月8日まで最長1216日間追跡した。この間に初めて要介護申請を行なった日または同申請前に死亡した場合にはその死亡日をイベント発生日と定めた。要支援から要介護2と認定された場合を軽度要介護、要介護3から要介護5の場合を重度要介護と分類した。分析は自立高齢者(総合的移動能力尺度レベル1=厚生労働省自立度判定J0、J1に相当する)1228名(79.7%)を対象とした。第一回お達者健康チェック時の総合的移動能力尺度において「寝たきり」あるいは「寝たり起きたり」の者の半数以上は既に要介護認定を受けていた。レベル1の者の大半(87.2%)は追跡期間中にイベントの発生はなかった。 自立高齢者が初回申請に至るまでの所要日数については軽度および重度要介護ともに認定後生存し続けた者よりも死亡した者の方が早期に申請していた。重度要介護者はその後、半数が死亡し、申請までの所要日数は最短(中央値133日)であった。未申請で生存した者は低年齢で暮らし向きにゆとりがあり、医学・身体機能、生活機能・認知機能、心理的変数、喫煙習慣、社会活動の大半の項目において他の群に比べて優れていた。申請前死亡者は男の割合が極めて高く(81.6%)、低年齢で、暮らし向きが苦しく、抑うつ度は強く、飲酒・喫煙習慣が目立ったが、身体・認知機能ともに比較的高く、就労をはじめ社会活動性は高かった。重度要介護と認定された者は軽度要介護の者に比べて男、高年齢、過去1年間の入院歴ありの割合が多く、歩行機能、咀嚼機能、基本的日常動作能力において優れていたが、老研式活動能力指標の社会的役割と認知機能では劣っており、近所づきあい、自主グループ活動への参加が少なかった。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 藤原佳典, 他: "地域における老年期痴呆の早期発見・早期対応システムの構築にむけての取り組み"日本公衆衛生雑誌. 50. 739-748 (2003)
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[Publications] 藤原佳典, 他: "地域在宅高齢者における認知機能低下者の生活機能の評価-本人と家族の評価における乖離の関連要因-"日本老年医学会雑誌. 40. 487-496 (2003)
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[Publications] Fujiwara Y, et al.: "Impact of history or onset of chronic medical conditions on higher-level functional capacity among older community-dwelling Japanese adults"Geriatr.Gerontol.Int.. 3. 69-77 (2003)
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[Publications] Fujiwara Y, et al.: "Changes in higher-level functional capacity in Japanese urban and rural community older populations : 6 year prospective study."Geriatr.Gerontol.Int.. 3. 63-68 (2003)
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[Publications] Fujiwara Y, et al.: "Relationships between plasma β-amyloid peptide 1-42 and athelosclerotic risk factors in community older populations."Gerontology. 49. 374-379 (2003)
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[Publications] 藤原佳典, 他: "自立高齢者における老研式活動能力指標得点の変動"日本公衆衛生雑誌. 50. 360-367 (2003)