2002 Fiscal Year Annual Research Report
核酸およびタンパクの免疫組織学的・分子生物学的検出法を用いた皮下出血エイジング
Project/Area Number |
14570395
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
青木 康博 岩手医科大学, 医学部, 教授 (90202481)
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Keywords | 創傷修復 / 受傷後経過時間 / 皮下出血 / サイトカイン / 遺伝子発現 / plasminogen / リアルタイム定量PCR法 / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
本年度は血管修復因子として報告されているサイトカインtissue-type plasminogen activator(t-PA)の発現を指標として皮下出血エイジングを試みた。皮下出血モデルとしては従来皮下に自己血を注入するなどの方法が提唱されてきたが,法医学的に問題となる皮下出血の受傷機転,すなわち鈍体の打撲・圧迫とは本質的に異なる。そこで本研究では6週齢DDY雄性マウスを用い,背部中央の皮膚を1×1cmの範囲で剃毛し,中央を5mm吊り上げ2枚の2mm厚ステンレスプレートで皮膚を圧迫することにより皮下出血を作成することとした。皮下出血作成後,1,3,8,24,72,144,240時間後にマウスを屠殺し,5×5mm大で試料を採取した。これら皮膚試料について液体窒素を用いて破砕した後,ホモジナイズしRNAを抽出した。cDNAを合成しABI PRISM 7700 Sequence Detectorを用いてQuantitative PCRを行いt-PA mRNA発現量を経時的に検討した。なお,内部標準にはGAPDHを用いコントロールは健常皮膚とした。また上記皮膚試料をホルマリン固定後,凍結切片(6μm厚)を作成しin situ hybridization法を用いてt-PA mRNA発現分布の変化について検討した。その結果皮下出血におけるt-PA mRNA発現量は受傷1時間後をピークとし,経時的変動が認められ,t-PA mRNAは皮下出血のエイジングに有用な因子の一つと考えられた。また皮下出血の発生機序は皮下の血管破綻であり,また一般にplasminogen activatorは血管損傷後早期に毛細血管基底膜および細胞外器質を溶解し修復を促進するとされており,本検討における受傷後早期のt-PA mRNA発現量の増大との関連が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Takamiya M.Saigusa K, Aoki Y.: "Immunohistrochemical study of bFGF and VEGF expression for age determination of cutaneous wounds"American Journal of Forensic Medicine and Pathology. 23・3. 264-267 (2002)
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[Publications] Takamiya M, Saigusa K, Nakayashiki N, Aoki Y.: "Studies on mRNA expressions of basic fibroblast growth factor during dermal, cerebral, renal, and hepatic wound healing for wound age determination"International Journal of Legal Medicine. 117・1. 46-50 (2003)