2002 Fiscal Year Annual Research Report
TNF-αの新しい機能の解析―細胞表面の膜型TNF-αによる免疫作用―
Project/Area Number |
14570418
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
堀内 孝彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (90219212)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塚本 浩 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (70304772)
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Keywords | サイトカイン / アポトーシス |
Research Abstract |
膜型TNFは可溶型TNFの前駆体であり、さまざまな刺激に伴って細胞表面に表出する。膜型TNFは新しい細胞表面機能分子として注目されている。すでに我々は、昨年までの研究で、T細胞株のJurkatで高発現した膜型TNF-αがIL-2、IFN-γなどのサイトカイン産生、接着分子であるE-セレクチンの誘導、細胞内カルシウムの上昇などを惹起することを明らかにしてきた。今年度は膜型TNFを刺激することにより、内向きに入るシグナルについてさらに検討を進めた。外向きのシグナルについては今年度は検討していないが、余裕があれば来年度、検討することとしたい。 その結果、1)膜型TNFを抗体で刺激すると、膜型TNFを高発現しているJurkat細胞を刺激すると細胞増殖が抑制された、2)cDNAアレイを用いて発現に変化を来す分子がいくつか認められた。これら分子は細胞の増殖、アポトーシスに関連する遺伝子であった。これらの分子のなかには、刺激により発現が3倍以上亢進するものと、刺激により発現が3分の1以上低下するものが見られた。これらの結果をふまえ、さらにmRNA発現の動態の解析、トランスフェクションによる機能解析を進めている。また細胞内のドメインのリン酸化、細胞内ドメインに変異を導入することによりシグナル伝達に変化が起こるかも同時に検討する。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Himeji D, Horiuchi T, et al.: "Characterization of caspase-8L : a novel isoform of caspase-8 that behaves as an inhibitor of the caspase cascade"Blood. 99(11). 4070-4078 (2002)
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[Publications] Horiuchi T, Nishimukai H, et al.: "Molecular bases for human complement C7 polymorphisms, C7^*3 and C7^*4"Biochem Biophys. Res. Commun.. 298. 450-455 (2002)
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[Publications] Kikuchi Y, Horiuchi T, et al.: "RP105-lacking B cells from lupus patients are responsible for the production of immunoglobulins and autoantibodies"Arthritis Rheum.. 46(12). 3259-3265 (2002)
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[Publications] Koyama T, Tsukamoto H, et al.: "A novel polymorphism of the human APRIL gene is associated with systemic lupus erythematosus"Rheumatology. 42. 1-6 (2003)
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[Publications] Sawabe T, Horiuchi T, et al.: "Aberrant HS1 molecule in a patient with systemic lupus erythematosus"Genes Immun.. (in press). (2003)