2005 Fiscal Year Annual Research Report
間質性肺炎におけるプロスタノイド受容体サブタイプの解析
Project/Area Number |
14570427
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
遠藤 平仁 北里大学, 医学部, 助教授 (20213598)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 住明 北里大学, 医学部, 講師 (80265595)
吉田 秀 北里大学, 医学部, 助手 (60327377)
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Keywords | プロスタノイド受容体 / 間質性肺炎 / ブレオマイシン / リポキシン / 強皮症 / トロンボキサン / ロイトリエン |
Research Abstract |
(1)ブレオマイシン投与間質性肺炎マウスモデルを用いプロスタノイド製剤の効果およびその受容体の発現を測定した。15deoxy-Prostagulandin J2(15d-PGJ2)は核内受容体PPARγを介して間質性肺炎の進展を抑制した。同様にブレオマイシンを皮下に投与する皮膚線維化モデルにおいても15d-PGJ2は線維化の進展を抑制した。PPARγは炎症の進展に伴い肺胞上皮細胞や炎症細胞に誘導される。15d-PGJ2の投与により線維化促進のサイトカインTGFβやCTGFおよびFGF、IL-1、IL-6などのサイトカイン産生を抑制しまた肺内の線維化の指標ヒドロキシプロリンの減少を示した。この作用はFGFの作用の抑制が最も強い効果であることが証明された。 (2)15d-PGJ2を介する作用のひとつとして肥満細胞の抑制作用がある。肥満細胞はPPARγを細胞の分化に伴い発現する。15d-PGJ2はPPARγを介し肥満細胞の機能を抑制した。とくに肥満細胞からの線維化誘導サイトカイン産生およびヒスタミン産生を抑制した。実際にブレオマイシン投与マウス強皮症モデルに15d-PGJ2を投与すると線維化の抑制をみとめた。 (4)肺組織はリポキシゲナーゼ系抗炎症物質リポキシンの受容体を発現しているがその制御にトロンボキサンA2の関与があった。トロンボキサンA受容体アゴニストはLXA4受容体発現を抑制し線維化を亢進させ一方LXA4は線維芽細胞のコラーゲン産生と増殖を抑制した。
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Research Products
(2 results)