2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570472
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
越智 浩二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (60160884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
真治 紀之 岡山大学, 医学部附属病院, 講師 (70314680)
小出 典男 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20142333)
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Keywords | フリーラジカル / 膵線進化 / SOD / PDGF / 経口蛋白分解酵素阻害剤 / 慢性膵炎 / 膵星細胞 / 肝星細胞 |
Research Abstract |
フリーラジカルの重要なスカベンジャーであるSODの阻害剤(DDC)を反復投与し、ラットの膵に線維化を来たす実験モデルを用いて、以下の実験を行った. (1)経口蛋白分解酵素阻害剤含有食を同時に与えることによって、膵の線維化の抑止効果を認めた.また、ある程度線維化が認められる1週間DDC投与ラットに蛋白分解酵素阻害剤含有食を与えることによって膵の線維化の治療効果を認めた. (2)膵組織の免疫組織染色を行い、膵星細胞の活性化の多寡を検討したところ、DDC投与によって生ずる膵星細胞の増加、膵星細胞の活性化率の上昇は蛋白分解酵素阻害剤投与によって、有意に抑制され、その線維化抑止効果、治療効果の背景に膵星細胞の増殖抑制、活性化抑制があることが判明した. (3)PDGFの拮抗剤であるtrapidilをDDCと同時に投与することにより、DDCによる膵の線維化の抑止効果を認め、フリーラジカルによって惹起される膵の線維化にPDGFの関与が示唆された. 膵の線維化を生じる他の実験モデルを検討したところ、cyclosporinの反復投与によって膵の線維化を来たすことが判明したが、膵の線維化の部位がcyclosporinでは膵の膵管周囲を中心に線維化を来たし、DDCの線維化と部位が異なることが判明した.現在のその機序の差異について検討中である. 膵星細胞、肝星細胞を取り出し、培養する技術を習得し、現在DDCやcyclosporinの星細胞に及ぼす影響の検討を行っているが、matrix metalloproteinaseの発現に両者に差が認められ、その機序についても検討を行っている.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] T Shinji, et al.: "Establishment of a novel collagenase perfusion method to isolate rat pancreatic stellate cells and investigation of their gene expression of TGF-betal, type I collagen, and CTGF in primary culture or freshly isolated cells"Acta Med Okayama. 56. 211-218 (2002)
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[Publications] M Yokoyama, et al.: "Matrix metalloproteinase-2 in pancreatic juice for diagnosis o pancreatic cancer"Pancreas. 24. 344-347 (2002)
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[Publications] T Mizushima, et al.: "Frizzled activation by Wnt-1 is required for β -catenin-T cell factor dependent transcription in esophageal cancer"Annual Reports of Misasa Medical Branch Okayama University Medical School. 73. 75-80 (2003)