2003 Fiscal Year Annual Research Report
炎症時における腸管由来抗原提示細胞の動員と遊走の調節機構
Project/Area Number |
14570507
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
永田 博司 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00146599)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南谷 晴之 慶應義塾大学, 理工学部, 教授 (70051779)
末松 誠 慶應義塾大学, 医学部, 教授 (00206385)
鈴木 秀和 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70255454)
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Keywords | マクロファージ / 樹状細胞 / 腸炎 / 腸間膜リンパ管 / 腸間膜リンパ節 / ケモカイン / リンパ球ホーミング |
Research Abstract |
C-Cケモカインのthymus-expressed chemokine (Teck)/CCL25とそのリガンドであるCCR9がマウス小腸における生理的条件下での粘膜固有層のリンパ球ホーミングとTNFα刺激による炎症時のリンパ球接着を調節していることを明らかにした。 ラット腸間膜辺縁洞に流入した癌細胞はmacrophage migration inhibitory factor(MIF)を表出しており、リンパ洞周囲に在住するマクロファージの遊走を制御して癌の増殖、浸潤に寄与していることが示唆された。一方癌細胞がリンパ洞に流入すると辺縁洞マクロファージはTNFα、髄洞マクロファージはIL-1βの発現が増加しており、MIFなどを介して癌細胞とリンパ節の免疫担当細胞がcross-talkしている可能性が示された。 腸間膜リンパ管をリンパ節に向かって流れる樹状細胞はICAM-1、CD11b/c、CD80/86、MHC class IIを発現しているが、ラテックス粒子の貪食能を有する未成熟な樹状細胞であった。接着因子のICAM-1やCD11b/cに対する抗体で前処置しても、樹状細胞の遊走能には変化が認められなかったが、サイトカイン刺激により成熟させるとリンパ節への移行効率が増加した。未成熟樹状細胞の遊走はCCL20のdesensitizationにより抑制され、成熟樹状細胞の遊走はCCL21のdesensitizationにより抑制されたことから、前者の遊走には主としてCCR6、後者の遊走にはCCR7が関与していることが明らかとなった。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Hara Y, Miura S, Nagata H, et al.: "Exposure to fatty acids modulates interferon production by intraepithelial lymphocytes."Immunology Letters. 86. 139-148 (2003)
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[Publications] Inamura T, Miura S, Nagata H, et al.: "Alteration of intestinal intraepithelial lymphocytes and increased bacterial translocation in a murine model of cirrhosis."Immunology Letters. 90. 3-11 (2003)
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[Publications] Hosoe N, Miura S, Nagata H, et al.: "Demonstration of functional role of TECK/CCL25 in T lymphocyte-endothelium interaction in inflamed and uninflamed intestinal mucosa."Am J Physiol Gastrointest Liver Physiol.. 286・3. 458-466 (2004)
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[Publications] 小川登志子, 荻野剛志, 永田博司 他: "ovalubminによる慢性アレルギー腸炎モデルにおけるTリンパ球migrationの検討"25・2. 18-20 (2003)