2002 Fiscal Year Annual Research Report
EGFにて誘導される早期発現遺伝子のプロファイリングと機能解析
Project/Area Number |
14570518
|
Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
荒川 泰行 日本大学, 医学部, 教授 (50059698)
|
Keywords | EGF / プロファイリング / GADD45 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
申請者らはAffymetrix社製Gene Chip oligonucleotide microarrayを用いてマウス線維芽細胞(NIH3T3細胞)をEGFにて刺激した30分後に発現亢進する遺伝子群のプロファイリングを行い、EGF刺激により早期に発現量変化が生じる新たな遺伝子としてGADD45 gammaおよびGADD45 betaを同定した.そこで申請者らはEGF刺激によるGADD45 gammaおよびGADD45 beta遺伝子の発現調節機構の解明を試みている。 まず申請者はNIH3T3細胞をEGF(50および100ng/ml)にて刺激し0・5・15・30・60・120分後のGADD45遺伝子群(GADD45 alpha・beta・gamma)発現量についてRT-PCR法にて検討を行った。EGF刺激の約30分後からGADD45 alphaおよびGADD45 gamma mRNA発現量増加を認めたが、GADD45 beta mRNAは約15分後より発現量低下を認めた。RNase protection assayによる検討でも同様の結果であった。GADD45 alpha・beta・gamma蛋白それぞれに対する特異的抗体と、同細胞より抽出した蛋白を用いたWestern blot法による発現量の検討についてもほぼ同様の結果であったが、GADD45 beta蛋白はEGF刺激の約60分後から検出不能となり、さらに120分後から再度検出された. またNIH3T3細胞をEGF(100ng/ml)にて刺激し0・5・15・30・60・120分後のGADD45 alpha・beta・gamma蛋白の細胞内局在について免疫染色を行ったが、(恐らく検出感度の問題により)有意差を認めなかったため、CADD45遺伝子プロモーター・エンハンサー制御下にてGADD45-GFP融合蛋白を発現する発現レポータープラスミドを現在構築中である。
|