2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570527
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
光山 慶一 久留米大学, 医学部, 講師 (20200066)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 飛鳥 久留米大学, 医学部, 助手 (30341324)
富安 信夫 久留米大学, 医学部, 助手 (20289424)
西山 努 久留米大学, 医学部, 助手 (70279157)
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Keywords | STAT3 / アンチセンス / 炎症性腸疾患 |
Research Abstract |
今年度は、まずin vitroの実験でSTAT3シグナルを抑制することのできるSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドをスクリーニングする作業から開始した。すなわちマウスSTAT3の塩基配列から、STAT3シグナルを抑制可能と考えられるSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドの候補を数種類作製し、マウスCMT細胞に添加培養し、STAT3 mRNA発現の抑制状況を観察した。その結果、実際にマウスSTAT3 mRNA発現を抑制するSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドが得られつつあるが、まだ抑制能力が弱いため、さらに強力なアンチセンスオリゴヌクレオチドを検索中である。マウスと同様にヒトSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドのスクリーニングも開始している。これについても、ヒトSTAT3の塩基配列からSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドの候補を数種類作製し、ヒトT84細胞やHT29細胞などの腸上皮細胞株やTHP-1などの単球細胞株に添加培養し、STAT3 mRNA発現の抑制状況を観察した。この実験で、実際にヒトSTAT3 mRNA発現を抑制するSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドが得られつつあるが、現在さらに強力なアンチセンスオリゴヌクレオチドを検索中である。このように、これまでのin vitroの検討から、STAT3シグナルを強力に抑制することのできるマウスおよびヒトのSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドが得られつつある。次年度は、これらSTAT3アンチセンスオリゴヌクレオチドの中からSTAT3抑制効果の最も強いものを選択し、このアンチセンスを用いて、炎症性腸疾患患者の大腸組織より分離した腸粘膜固有層単核球でのSTAT3の抑制効果をin vitroで検討するとともに、マウス腸炎モデルにin vivoで投与し、STAT3の抑制効果と抗炎症効果を検討する予定である。
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