2003 Fiscal Year Annual Research Report
インターフェロンγおよびβの間質性肺炎・肺線維症の細胞内抑制機序に関する研究
Project/Area Number |
14570569
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吾妻 安良太 日本医科大学, 医学部, 講師 (10184194)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋本 修 日本医科大学, 医学部, 講師 (30159090)
工藤 翔二 日本医科大学, 医学部, 教授 (40256912)
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Keywords | インターフェロンβ / インターフェロンγ / 肺線維症 / 間質性肺炎 / 線維芽細胞 |
Research Abstract |
目的:特発性肺線維症(IPF)は予後不良のびまん性肺疾患であり、病態や予後を改善する治療法の開発が切望されている。そのため病態の解明が急務である。欧米で展開された本症へのインターフェロン(IFN)β治療は予後改善が認められず、またIFNγ療法は全体として改善が認められないものの、%VC>60の軽症例では肺機能の悪化が阻止された。 こうした背景に基づき、IFNの作用メカニズムを検討した。 対象と方法:7週齢、C57BL/6雄マウスを用い、生食投与群、BLM単独投与群、BLMとIFN経鼻投与群ならびに皮下注投与群を設定し、BLM肺線維化の評価モデルを用いて、BLM投与後28日の肺組織の病理組織学的比較検討を行った。BLM投与後、0時間から168時間まで経時的に気管支肺胞洗浄を行い、総細胞数と細胞分画を算定した。また、線維芽細胞株(MLg2908)を用いて、IFNによる増殖抑制作用を検討した。 結果と考察:1)in vivo実験ではIFN-β併用群では肺炎症の程度が増強する傾向が見られた。しかし、28日目の線維化病巣が軽減した。また、BLMにより線維化巣のTGF-β発現が増強したが、IFN-β投与により軽減した。2)in vitro研究ではIFN-γは単独で(10-1000μg/ml)MLg2908の増殖を抑制しないが、TGF-βにより促進された増殖を抑制した。高濃度(4000μg/ml)ではさらに抑制する傾向がみられた。IFN-βは単独で(10-1000μg/ml)MLg2908の増殖を抑制するが、TGF-βにより促進された増殖は抑制しなかった。 来年度は細胞内シグナル伝達分子の一つであるSmad分子群の反応を検討し、IFNの役割解明に寄与したい。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] K Hiramatsu, A Azuma, etc.: "Inhalayion of Deasel Exhaust for Three Months Affects Major Cytokine Expression and Induces Bronchus-Associated Lymphoid Tissue Formation in Murine Lungs"Experimental Lung Research. 29. 607-622 (2003)
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[Publications] Arata Azuma: "Idiopathic Pulmonary Fibrosis-Possible new treatments and recent clinical trials"Japan Medical Association Journal (JMAJ). 46. 483-486 (2003)
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[Publications] 吾妻安良太: "<特集>内科キーワード2003 14.特発性間質性肺炎の分類"内科. 91. 996-998 (2003)
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[Publications] S Nakamura, Y Hashimoto, M Mikami, E Yamanaka, T Soma, M Hino, A Azuma, S Kudoh: "Effect of the proteolytic enzyme serrapeptase in patients chronic airway diseases"Respirology. 8. 316-320 (2003)
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[Publications] 吾妻安良太: "特発性間質性肺炎の薬物治療"日本医事新報. 4161. 85-86 (2003)