2003 Fiscal Year Annual Research Report
脳の傷害によって生じる抗神経組織抗体とその認識抗原に関する研究
Project/Area Number |
14570587
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
犬塚 貴 岐阜大学, 医学部, 教授 (50184734)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松山 善次郎 岐阜大学, 医学部, 助手 (80313881)
保住 功 岐阜大学, 医学部, 助教授 (20242430)
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Keywords | 抗神経組織抗体 / 脳損傷 / 自己免疫 / 老化 |
Research Abstract |
平成15年度は昨年度に引き続き、実験的脳外傷後に抗神経組織抗体が生じるかどうかを調べた。また脳梗塞後に抗神経組織抗体が生じるかどうかを調べた。 動物は6ヶ月齢と2年齢のラット各6匹を用いた。実験的脳外傷はエーテル麻酔後、脳固定装置を用いて両側の大脳皮質から海馬に至るstab woundを施した。術前と術後3週間の時点で採血した。抗体の検索はラット太脳、脳幹、肝臓の総蛋白(50μg)を電気泳動した後ウエスタンブロットを行い、ブロットを200倍希釈の血清と反応させ洗浄後、標識抗ラットIgG抗体と反応させ、ECLで発光させ、反応バンドを比較した。個体によって術前にも反応バンドが見られた。2年齢の老ラットの方が6ヶ月齢に比して、多い傾向がみられた。しかしいずれも術前・術後で反応バンドに有意な差は認められなかった。 脳梗塞患者3名の発症直後と約1ヵ月後の血清中の抗神経抗体を、2次抗体を標識抗ヒトIgG抗体に変えて同様にして調べた。3例とも両時点での有意な差は認められなかった。 限られた観察時間内においては、脳の物理的損傷では抗神経抗体は検出できなかったが長期間の観察が必要と思われる。脳の感染など炎症性の侵襲のよる抗神経抗体産生の有無を調べることも免疫性脳障害の解明に必要である。
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