2002 Fiscal Year Annual Research Report
マウス運動神経培養系の確立と応用-新規運動神経栄養因子の同定-
Project/Area Number |
14570595
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山本 洋一 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (20335342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 秀次 大阪大学, 医学系研究科, 講師 (20237423)
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Keywords | 組織培養 / 運動神経 / 神経栄養因子 / 細胞死 |
Research Abstract |
1.マウス生後脊髄の組織培養法の確立(slice culture):脊髄の組織培養は、今までラットで行われてきたが、遺伝子改変動物は主にマウスであり、マウスの脊髄組織培養法を確立することは意義が大きい。しかし、一般にマウスの神経細胞は、ラットに比較し、脆弱であり困難であった。我々は、生後の脊髄採取時期の検討をおこなうとともに、各過程を再検討し、生後2-4日の脊髄にて、再現性のある培養が可能であることを明らかにした。現在培養下で筋萎縮性側索硬化症モデルを作製し、様々な薬剤の効果について、検討中である。 2.マウス胎生期準純運動神経培養系の確立:胎生期13日のマウス脊髄腹側を単離し、トリプシン、DNase処理にて細胞を採取し、Optiprepにより分画することで、再現性のある運動神経細胞が、90%以上の純度で培養できることを明らかにした。 3.新たな神経栄養因子の同定-発現部位、発現時期の検討-:HDGF(Hepatomap-derived growth factor)は神経組織以外では、細胞増殖因子として報告されているが、神経組織において検討した報告はない。我々は、in situ hybridizationおよび免疫組織染色にて、生後マウスでは主に神経細胞が染色されることを明らかにした。またnecrosisによる細胞死モデルではHDGFが放出されるが、、apoptosisモデルでは核にとどまることを明らかにした。今後は、海馬および2.のマウス胎生期準純運動神経培養系にて、autocrineあるいはparacrineに働く神経栄養因子としての可能性に関して解析するとともに、様々な病態におけるグリア細胞に対するHDGFの役割について検討していく予定である。
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