2002 Fiscal Year Annual Research Report
神経・グリア・筋内異常線維形成の各形成段階に関与する蛋白質の探索研究
Project/Area Number |
14570600
|
Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
片山 禎夫 広島大学, 医学部附属病院, 助手 (00211160)
|
Keywords | 異常リン酸化tau / 異常線維形成段階 / アルツハイマー病 / 筋緊張性ジストロフィー症 / 進行性核上性麻痺 / 神経細胞 / オリゴデンドログリア |
Research Abstract |
異常リン酸化tau蛋白の神経細胞内での線維形成段階を、アルツハイマー病(AD)、筋緊張性ジストロフィー症(MyD)、進行性核上性麻痺(PSP)患者剖検脳ホルマリン固定パラフィン包埋切片をもちいて検索した。異常線維を特異的に染色するGallyas-Braak変法を用いて染色し、更に異常リン酸化tauを認識する抗体AT8を用いた免疫染色を同じ切片に行い、形成段階を分類した。異常線維が形成されたいないが異常リン酸化tauが出現している段階を1stage、異常リン酸化tau陽性で異常線維が少数出現している段階を2stage、異常線維も多数出現している3stage、異常線維はあるが染色性も低下し、異常リン酸化tau陰性のgohst tangleをstage4と分類可能であった。大脳、脳幹各部位での比較検討したところ、ADではstage4,3が優位に多く、MyDではstage1,2が多い。ADにおいては神経細胞死と異常リン酸化tauの異常線維形成との関連は同じ方向であるが、MyDでは異常リン酸化tauの出現、異常線維の形成と細胞死との関連は少ない。PSPにおけるoligodendrogliaに異常リン酸化タウが異常線維を形成しているが、上記と同じ方法でその形成段階を判別することができた。しかし、PSPにおいては、神経細胞とoligodendroglia茸aの細胞死と異常リン酸化tauの異常線維形成との関連は少ないことが明らかとなった。
|