2003 Fiscal Year Annual Research Report
循環器疾患に対する運動療法と循環器薬の併用効果に関する検討
Project/Area Number |
14570633
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
南 尚義 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (80333821)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加賀谷 豊 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (90250779)
上月 正博 東北大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70234698)
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Keywords | 運動療法 / 降圧薬 / 高血圧 / 自律神経機能 / 動脈硬化 |
Research Abstract |
運動とアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬の高血圧・大動脈壁弾性に対する併用効果を検討した。7週齢の高血圧自然発症ラット(SHR)を安静群、運動群、ACE阻害薬投与群、両者併用群に分けた。運動はトレッドミルを用い20m/分、60分/日、週5日、8週間行った。ACE阻害薬投与群にはペリンドプリルを1mg/kg/日飲水に混ぜ投与した。7週齢時Tail-cuff法で測定した収縮期血圧は170mmHgとすでに高血圧を発症していた。15週齢時、麻酔下で胸部大動脈に動脈カテーテルを留置し2日間の回復期間の後、無麻酔・無拘束下で安静時の血圧ならびに脈波を測定した。安静時の血圧には安静群と運動群で差を認めなかった。ACE阻害薬投与群の血圧は安静群に比べ有意に低下していたが併用群の血圧と有意な差はなかった。動脈圧波形から大動脈壁弾性の低下を示す指数であるaugmentation index(AI)を求め比較検討した。安静群と運動群でAIに有意な差は認めなかった。ACE阻害薬投与群のAIは安静群に比べ有意に低かったが、併用群のAIとの間に有意な差を認めなかった。以上の結果より、レニン・アンジオテンシン系がSHRの高血圧進展・大動脈壁弾性の低下に関与していることが示された一方、少なくともある程度高血圧が進展した状態では高血圧ならび大動脈壁弾性に対しACE阻害薬投与と運動の併用効果は得られ難いことが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Naoyoshi Minami et al.: "Effects of exercise and β-blocker on blood pressure and baroreflexes in sponteneously hypertensive rats"American Journal of Hypertension. 16. 966-972 (2003)
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[Publications] Naoyoshi Minami et al.: "Effect of high-salt diet on chronic captopril treatment on exercise capacity in normotensive rats"Clinical and Experimental Pharmacology and Physiology. (発行予定). (2004)