2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14570657
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
荒井 秀典 京都大学, 医学研究科, 助手 (60232021)
|
Keywords | MCP-1 / chemotaxis / ral |
Research Abstract |
我々はこれまでMCP-1を介した細胞遊走においてはERK及びβインテグリン依存性の細胞接着とp38MAPキナーゼ、Rho依存性のケモタキシスが独立した経路により制御されていることを明らかにし、報告した。今回は細胞遊走に関わる分子として低分子量G蛋白質ralの役割について検討した。方法としてはJurkat細胞にMCP-1受容体CCR2とpEGFPのヴェクターをトランスフェクトしたのち、MCP-1を下層に入れてトランスウェルを用いたケモタキシスを行った。下層に移動した細胞のうち、GFP陽性細胞の数をFACSで計測した。ralの役割を検討するため、ralのdominant negative変異体を同時にトランスフェクトすることにより、その効果を検討した。MOCKヴェクターをトランスフェクトするとMCP-1依存性にケモタキシスは約3倍増加したが、ralのdominant negative変異体を同時にトランスフェクトするとケモタキシスは約半分に抑制された。この効果はすでにケモタキシスへの効果が証明されているracやcdc42dominant negative変異体をトランスフェクトすることによっても、同様な結果が得られた。しかしながら、他の低分子量G蛋白質であるrabやrapの変異体においてはそのような抑制効果を認めなかった。これらの結果より低分子量G蛋白質ralがMCP-1によるケモタキシスに関与していることが明らかになった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] Noboru Ashida, Hajime Takechi, Toru Kita, Hidenori Arai: "Vortex-mediated mechanical stress induces integrin-dependent cell adhesion mediated by inositol-1,4,5 triphosphate-sensitive Ca^<2+> release in THP-1 cells"J. Biol. Chem.. 278・11. 9327-9331 (2003)
-
[Publications] Nagai K, Arai H, Yanagita M, et al.: "Growth arrest-specific gene 6 is involved in glomerular hypertrophy in the early stage of diabetic nephropathy"J. Biol. Chem.. (in press). (2003)
-
[Publications] Yanagita M, Ishimoto Y, Arai H, et al.: "Eessential role of Gas6 for glomerular injury in nephrotoxic nephritis"J Clin Invest. 110. 239-246 (2002)