2002 Fiscal Year Annual Research Report
粥状動脈硬化形成における血管新生抑制因子IP-10,Migの役割に関する研究
Project/Area Number |
14570665
|
Research Institution | Shimane Medical University |
Principal Investigator |
越智 弘 島根医科大学, 医学部, 助手 (80204220)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鳥井 郁子 島根医科大学, 医学部, 助手 (70207661)
|
Keywords | Ip-10 / ApoE欠損マウス / 粥状動脈硬化 / 血管新生 |
Research Abstract |
ApoE欠損マウスを生後10週より通常食(N群)、または高コレステロール(1.2%コレステロール)食(HC群)で20または30週間飼育し、採血後、心臓及び大動脈を摘出、凍結切片を作成した。脂肪染色で動脈硬化の程度の評価、抗CD31抗体、及びvWF抗体を用いて免疫染色を行いプラーク内の血管新生を評価した。血中総コレステロール値は、N群で平均597mg/dL、HC群で2420mg/Lと高値を示し、粥状動脈硬化病変は、N群に比べHC群で強く、進行性病変を認めた。プラーク内の新生血管は、HC群で稀に認められたが、全体的にはN群、HC群ともにほとんどのマウスで検出困難だった。また胸部大動脈のRNAを用いてRT-PCRを行いN群、HC群でともにIp-10,Mig mRNAの発現を認めたことから、プラーク内の血管新生の抑制にIP-10,Migが関与している可能性が示唆された。そこで抗IP-10中和抗体を作成し、これをApoE欠損マウスに投与しIp-10の血管新生を含む粥状動脈硬化形成に果たす役割を検討することを計画し現在準備中である。抗IP-10抗体の作成するため、大腸菌発現系を用いてT7-IP10癒合蛋白を発現、精製した。これを抗原としてラットに免疫し、ハイブリドーマを作成した。ヌードマウス腹腔にハイブリドーマを注入、腹水を採取、精製し抗マウスIP-10モノクローナル抗体(アイソタイプIgG2a)を得た。今後この抗体をApoE欠損マウスに投与しIP-10の役割について検討する予定である。
|
Research Products
(1 results)