2002 Fiscal Year Annual Research Report
点頭てんかんの発症、進展における抗カジオリピン抗体の関連に関する基礎的研究
Project/Area Number |
14570717
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
萩野谷 和裕 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00208414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横山 浩之 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (40271952)
宗形 光敏 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (30312573)
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Keywords | 抗カルジオリピン杭体 / てんかん / western blottin / 免疫細織化学 / 点頭てんかん |
Research Abstract |
申請者らは抗カルジオリピン抗体(aCL)が点頭てんかんおよびその既往のある続発全般てんかん患者では有意に陽性率が高いこと(p=0.002)を初めて見い出し、乳児期のてんかんにおける本抗体の関連について検討を加えることを目的として以下の実験を行いつつある。 1)対照ヒト大脳のホモゲナイズを電気泳動し、ニトロセルロース膜にブロット後、aCL陽性の患者血清を一次抗体(1:500)としてwestern blottingを行った。これまでにところ、明らかなバンドは見られていない。今後は二次抗体をHRPlabeled-抗ヒトIgM抗体に変えて再度検討予定である。 2)aCL陽性の患者血清を用いてマウス脳の凍結切片をABC法により免疫組織化学的に染色し、特異的な結合部位があるかを検討した。この試みもこれまでの所有意な所見を得ていない。今後は、血清IgGを精製して同様に検討してみる予定である。 3)生検筋の神経筋接合部を含んだ切片を用いた患者血清とバンガロトキシンによる蛍光二重免疫組織化学:神経筋接合部へのaCL陽性の患者血清の結合。患者血清を各濃度に変えて検討した結果、一部の症例では接合部への結合が有意と考えられる所見を得た。バンガロトキシンとの局在ではよりpresynaptic側に結合が見られた。このことは中枢においてもpresynaptic siteに本抗体が結合する可能性を示唆するものか今後検討する。 次年度は今年度の結果をふまえてさらに実験系を改良してゆくとともに、以下のような検討を加えてゆく。 1)培養PC12細胞のaCL抗体陽性患者血清または精製IgGによる免疫組織化学 2)パッチクランプ法による、急性単離(acute dissociation)したラット大脳神経細胞をもちいたaCLの静止膜電位および各種イオンチャネルに及ぼす影響の検討
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Munakata M, Haginoya K, et al.: "The metabolic properties of band heterotopia differ from those of other cortical dysplasias : a proton magnetic resonance spectroscopy study"Epilepsia. 44. 336-371 (2003)
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[Publications] Haginoya K, et al.: "Ictal cerebral hemodynamics of childhood epilepsy measured with near-infrared spectrophotometry"Brain. 125. 1960-1971 (2003)
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[Publications] Takayanagi M, Haginoya K, et al.: "Two successful cases of bromide therapy for refractory symptomatic localization-related epilepsy"Brain Dev. 24. 194-196 (2002)