2002 Fiscal Year Annual Research Report
IGF受容体異常症の研究:機能解析と胎内発育及び最大骨量獲得における意義の検討
Project/Area Number |
14570745
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
神崎 晋 鳥取大学, 医学部, 教授 (90224873)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
花木 啓一 鳥取大学, 医学部, 助教授 (20238041)
岡本 学 鳥取大学, 医学部, 助手 (40335518)
長田 郁夫 鳥取大学, 医学部, 講師 (50252846)
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Keywords | インスリン様成長因子 / IGF受容体 / 胎内発育遅延 / 胎内発育遅延性低身長 |
Research Abstract |
【はじめに】IGF-I受容体のKOマウスでは、出生体重が標準体重の45%と報告されている.このことは,原因不明の胎内発育不全に伴う低身長児(IUGR性低身長)の中に,IGF-I受容体の異常症が含まれている可能性を示唆する.私達は原因不明のIUGR性低身長児を対象にIGF-I受容体(IGFI-R)遺伝子の解析を行った. 【対象と方法】出生体重が-1.5SD以下で,3歳以降も-2SD以下の低身長を呈した25例を対象とした.末梢血単核球DNAを抽出後、IGF 1 R遺伝子のExon1〜21およびその近傍のintronについて設定したプライマーPCRで増幅後、direct sequence法で遺伝子を解析した. 【結果】EX1の5'UTR部分に4bpのdeletion(977-980de1CTTT)を1例に認め,ヘテロのsilent mutationがEX3(204CCC/CCT)に1例,EX11(736ACC/ACT)9例,EX16(1012GAG/GAA)13例,EX21(1316TAC/TAT)2例に認められた.また,EX11に存在するIGF-I受容体のα鎖とβ鎖のcleavage siteにArg709Glnをヘテロで認めた。この症例の母親もIUGR性低身長と診断され,同様の変異をヘテロで認めた。母親の赤血球を用いた^<125>I-IGF-1による、Scatchard解析では、IGF-I結合能の低下を認めた。また,EBウイルスを用いて不死化した患児のリンパ球は健常人のそれに比較して著明な増殖の遅延を認めた(健常人の16%). 【考案】本研究で認められたIFGI-R遺伝子のcleavage siteのArg709Glnは,種を越えて保存されている部分であり,IGF-IR遺伝子と極めて類似した構造を持つインスリン受容体遺伝子でも同様の報告がなされており,IUGR性低身長の原因の可能性が考えられる.次年度,組込み実験による本異常遺伝子の機能解析を行う予定である.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kono Y.et al.: "Response of anti-oxidant enzymes mRNA in the neonatal rat liver exposed to 1,2, 3,4 -tetrachlorodibenzo-p -dioxin via lactation"Pediatrics International. 44・5. 481-487 (2002)
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[Publications] Sawada H, et al.: "Pericentric inversion inv(2)(p11.2q21) associated with Treacher Collins -Franceschetti syndrome"Pediatrics International. 44・3. 328-329 (2002)
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[Publications] 鞁嶋有紀 他: "先天性副腎過形成の治療中に見られた中枢神経合併症(急性脳症・熱性痙攣) の全国調査"ホルモンと臨床. 50・12. 1165-1169 (2002)
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[Publications] 鞁嶋有紀 他: "Pit-1,Prop-1異常症"内分泌・糖尿病科. 15・Suppl.1. 244-251 (2002)
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[Publications] 岡田晋一 他: "画像所見が診断の契機となった尿路感染症の2例"小児科臨床. 55・6. 975-980 (2002)
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[Publications] 辻 靖博 他: "活動性病変を伴ったsilent lupus nephritisの2例"小児科臨床. 55・1. 96-100 (2002)
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[Publications] 藤枝 憲二 編: "Prader-Willi症候群 (成長ホルモン-IGF系の異常と成長障害)"診断と治療社. 7 (2002)