2002 Fiscal Year Annual Research Report
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14570749
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
近藤 郁子 愛媛大学, 医学部, 教授 (20110489)
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Keywords | X連鎖性知的障害 / Rett症候群 / ARX遺伝子 / MECP2遺伝子 / 遺伝子座の解明 / 細胞株の樹立 |
Research Abstract |
X連鎖性知的障害を伴う患者とその家族の了解を得て、遺伝子解析のために末梢血より細胞数を樹立した。Rett症侯群患者の細胞株はその他の知的障害患者由来の細胞に比べて、細胞増殖が活発であったことから、MECP2変異によって様々な遺伝子発現抑制が傷害されることによって、細胞増殖因子の発現が高まっている可能性が示唆された。さらに、Rett症候群患者について、MECP2の遺伝子変異と臨床症状の経過の相関を検討し、オーストラリアの小児神経疾患研究グループと共同研究した(論文発表予定)。その結果、Rett症候群の臨床経過はMECP2遺伝子の部位によって異なることを明らかにした。(脳の化学、愛媛医学)しかし、Rett症候群患者の約20%にはMECP2遺伝子変異が検出されないことから、新しい責任遺伝子の解明のために、候補遺伝子の変異スクリーニングを行っている。 滑脳症と脳梁欠損を伴う神経細胞移動傷害を主症状とする新しい疾患であるX-linked lisncephaly with abnormal genitalia(XLAG)の原因がARX遺伝子異常に起因することを三菱化学生命科学研究所と国立生理学研究所との共同研究によって明らかにし、発表した(Nature Genetics) さらに、遺伝子座不明の家族性X連鎖性知的障害について、連鎖解析を行い遺伝子座が決定されたので、疾患責任遺伝子め単離のために遺伝子解析を行っでいる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kitamura, K.Yanazawa, M., Sugiyama, N., Miura, H., Iizuka-Kogo, A., Kusaka, M., 0michi, K., Suzuki, R., Kato-Fukui, Y., Kamiirisa, K., Matuso, M., Kajima, S., Kasahara, M., Yoshiika, H., Ogata, T., Fukuda, T., Kondo, I, Kato, M., DobynsWB, Yokoama, M., Morohashi, K.: "Mutation of ARX causes abnormal development of forebrain and testes in mice and X-linked lissencephaly with abnormalgenitalia in humans."Nature genetics. 32. 359-368 (2002)
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[Publications] 近藤郁子, 山縣英久: "Rett症候群の分子遺伝学"脳の科学. 24. 1129-1136 (2002)
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[Publications] 近藤郁子, 山縣英久: "小児神経疾患の臨床兆候と遺伝子変異(Rett症候群における相関)"愛媛医学. 21. 106-109 (2002)