2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト血管平滑筋における酸素感受性イオンチャネルに関する研究
Project/Area Number |
14570778
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
勝部 康弘 日本医科大学, 医学部, 講師 (20246523)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 敏雄 東京女子医科大学, 医学部, 助講師 (90120013)
小川 俊一 日本医科大学, 医学部, 助講師 (50194436)
深澤 隆治 日本医科大学, 医学部, 助手 (80277566)
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Keywords | イオンチャネル / 臍帯動脈 / 血管平滑筋 / 酸素感受性 / Caチャネル / ATP感受性Kチャネル |
Research Abstract |
研究テーマであるヒト臍帯動脈を用いての血管平滑筋における酸素感受性イオンチャネルに関して平成14年度の研究成果は以下のように要約できる。 1)学内倫理委員会からヒト臍帯動脈を研究に供してもよいという許可を得て、これまで5家族から新生児娩出後の臍帯動脈を実験に供した。 2)臍帯から臍帯動脈を剥離し、酵素処理により単一血管平滑筋細胞を分離した。 3)パッチクランプ法(全細胞型実験)を用いて臍帯動脈血管平滑筋細胞に存在するイオンチャネル電流を測定した。臍帯動脈血管平滑筋細胞にはCa電流、ATP感受性K電流等のイオンチャネルが存在することを確認できた。 4)さらに、Ca電流、ATP感受性K電流は酸素により変化(増加あるいは減少)することが確認された。 当初の計画では臍帯動脈の成熟度(妊娠週数)によるイオンチャネル電流の変化等についても研究を進める予定でいたが、症例が集まらず本年度の研究では行なうことが出来なかった。また、各種チャネル阻害薬等を用いて酸素によりイオンチャネル電流が変化するメカニズムに関しても推論を進める予定であったが、本年度は十分な検討を加えることが出来なかった。これら本年度に遂行できなかった研究を次年度に繰り越し研究を継続する予定である。加えて、平成15年度の研究ではsingle-channel手法を用いてより詳細な検討を加えていく予定である。
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