2002 Fiscal Year Annual Research Report
心筋・交感神経共同培養細胞を用いた交感神経の虚血プレコンディショニング効果の検討
Project/Area Number |
14570781
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
小川 俊一 日本医科大学, 医学部, 助教授 (50194436)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
深澤 隆治 日本医科大学, 医学部, 助手 (80277566)
勝部 康弘 日本医科大学, 医学部, 講師 (20246523)
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Keywords | 心筋細胞 / 交感神経節 / 共同培養 / 心筋虚血 / 虚血プレコンディショニング / K_<ATP>チャンネル / パッチクランプ |
Research Abstract |
ラット新生仔より心筋細胞を分離し、培養ディッシュ内に細胞数が1x10^5個/mlになるように調整した単離心筋細胞液を静かに注ぎ、37℃、95%O_2,5%CO_2下にて培養し、ラット新生仔の頚部交感神経節を摘出し、心筋細胞中の培養ディッシュに移し、共同培養を行った。培養心筋細胞は培養3日目には心筋細胞が互いにconfluentとなり、拍動が認められた。また、共同培養では同様に培養3日目には交感神経節よりaxonが伸び、いくつかの心筋細胞との間に神経・筋接合が完成したことを位相差顕微鏡により確認した。神経・筋接合が完成4時間後に交感神経節を除去し、徐神経された心筋培養細胞を完成させた。以上の方法により培養心筋細胞、交感神経支配を受けた心筋細胞、交感神経徐神経された心筋細胞の以上3系列の細胞を作製した。これら3系列の細胞に対し、培養液中に10分間、代謝阻害薬としてシアン化ナトリウム(NaCN 2mM,酸化的リン酸化を阻害)とヨード酢酸(IAA 5mM,解糖系を阻害)を添加し、短時間虚血処理を行ものと、短時間虚血処理を行わない2群の虚血モデルの培養系を用意した。Whole cell K_<ATP>チャンネル電流の測定を行うために、細胞灌流液およびパッチ電極内灌流液を以下の組成で作成した。細胞灌流液(Tyrode液):NaCl 143,KCl 5.4,NaH_2PO_4 0.33,MgCl_2 0.5,CaCl_2 1.8,glucose 5.5,HEPES 5(pH 7.4,KOHにて補正)、パッチ電極内:KCl 120,KOH 20,MgCl_2 3,HEPES 10 EGTA 10(pH 7.25,KOHにて補正)。現在、虚血を負荷した2群の培養系細胞に対しK_<ATP>チャンネルのパッチクランプを行い、K電流の測定中である。
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