2004 Fiscal Year Annual Research Report
起立性調節障害のタイプ別発症機序解明ならびに包括的治療開発に関する臨床研究
Project/Area Number |
14570782
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Research Institution | Osaka Medical College |
Principal Investigator |
田中 英高 大阪医科大学, 医学部, 助教授 (90188326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
梶本 宣永 大阪医科大学, 医学部, 講師 (30224413)
佐々木 恵雲 大阪医科大学, 医学部, 非常勤講師
永井 章 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師
松島 礼子 大阪医科大学, 医学部, 非常勤医師
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Keywords | 起立性調節障害 / 起立性低血圧 / 起立直後性低血圧 / 体位性頻脈症候群 / 神経調節性失神 / 交換神経活動 / 血圧反応 / 周波数解析 |
Research Abstract |
今年度は申請書に記載した次の3項目についての進捗について報告する。 (1)起立性調節障害の病態生理ならびに新しい診断方法の開発。 起立試験の臥位、立位における循環血漿流量ならびその他の諸指標の変動に関する実験を引き続き実施する。 (2)同上の発症機序の解明。 ODについては、生物学的病態についてのアプローチも平行して行われる必要もある。ODは、多因子の病態であり、また明らかな家系的集積も確認されていないので、遺伝子レベルでの解析は容易ではない。しかし、最近は、血圧、循環動態などの重要因子であるカテコールアミンや交感神経の重要な神経伝達因子であるノルエピネフリンを介してアプローチした報告がでてきている。ノルエピネフリンの生合成に関与するdopamine β-hydroxylase (DBH)遺伝子の変異(Kim CH 2002)およびノルエピネフリンのトランスポーター(NET)遺伝子の変異の報告(Hahn MK,2003)などである。しかしDBHについては、起立不耐症との関連は否定と報告がでており(CHO S 2003)、NETについては、一人の患者の個人レベルの解析にとどまっている。今後この方面のアプローチとしては、家族集積のあるOD症例やカテコールアミン分泌の低い症例などから、NET遺伝子の変異について検討する必要があるが、現時点で明確な低カテコールアミンを疑わせる家族集積を見いだせておらず、今後の研究が必要である。 (3)新しい包括的治療方法の開発 開発中の治療法を実施している症例を蓄積する。ODを心身症慢性疾患として、学校-医療との連携を行い、さらに、包括的個別支援としてメンタルアソシエーツによる活動を行い、効果を上げた。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] 脳死小児から被虐待児を排除する方策に関する提言2004
Author(s)
日本小児科学会小児脳死臓器移植基盤整備ワーキング委員会(田中英高, 谷澤隆邦, 杉本健郎, 加藤高志, 橘高通泰, 位田隆一, 掛江直子, 田辺 功, 太田孝男, 高田五郎, 清野佳紀)
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Journal Title
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