2003 Fiscal Year Annual Research Report
ポジショナルクローニングによる遺伝性対側性色素異常症原因遺伝子の解明
Project/Area Number |
14570805
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
富田 靖 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (70108512)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮村 佳典 名古屋大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50272034)
鈴木 民夫 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (30206502)
|
Keywords | 遺伝性対側性色素異常症 / ポジショナルクローニング法 / SNP / ダイレクトシーケンス / アデノシン脱アミノ化酵素 |
Research Abstract |
遣伝性対側性色素異常症の病因遺伝子を解明すべく、3家系の患者41人、健常人47人の血液を用いて連鎖解析とハプロタイプ解析を行い、病因遺伝子の候補領域を1q21.3の500Kbまでに狭めた。Entrez Genom Map Viewによれば、この500Kbの遺伝子上にIL6R, NICE-5、二重鎖RNA特異的アデノシン脱アミノ化酵素(以下DSRADと略す),LOC126669,LOC126668,LOC343053,LOC303454,KCNN3の9つの遺伝子が存在する。 15年度は、前述の500Kb間に存在する9個の遺伝子について、それぞれの家系の患者に共通する変異を持つ遣伝子の検索を行った。前述の3家系と4つめの家系(患者10人、健常人14人)についてまずsingle-strand conformational polymorphism analysis (SSCP)を行った。これはある一定の部位の遺伝子をPCRで増幅し、hybridizeして電気泳動で流すと、変異遺伝子とhybridizeした遺伝子は正常な遺伝子と異なった位置に泳動される。この検素を9つの遺伝子の全エクソン部分について行った結果、4家系の全ての患者において、DSRAD遺伝子に変異が認められた。4家系の全健常人と家系外の116人の健常人にはこれらの変異は全く認められなかった。更に4家系患者のそれぞれのDSRAD遺伝子の遺伝子配列を決定したところ、家系1ではR474X、家系2ではL923P、家系3ではK952X、後から追加した家系4ではF1165Sに変異を認めた。これらの結果から、DSRAD遣伝子変異が本症を発症させると断定した。
|
Research Products
(1 results)