2004 Fiscal Year Annual Research Report
虚血心筋におけるプログラム細胞死、アポトーシスの画像化に関する核医学的研究
Project/Area Number |
14570842
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Research Institution | KANAZAWA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
瀧 淳一 金沢大学, 医学系研究科, 講師 (10251927)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中嶋 憲一 金沢大学, 医学部付属病院, 講師 (00167545)
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Keywords | apoptosis / myocardial ischemia / Tc-99m-annexin V / reperfusion / TUNEL stain / myocardial infarction |
Research Abstract |
Tc-99m-Annexin V(Tc-AV)を用いてラット心筋虚血再灌流モデルにおけるアポトーシスの経時的変化を検討した。86匹のウイスターラットにおいて左冠動脈(LCA)を20分(n=28)、15分(n=23)、10分(n=23)、5分(n=12)の間閉塞し、その後再灌流30、90分、6、24時間後にTc-AV(100-200MBq)を投与した。1時間後にLCAを再結紮し、直後にTl-201(0.74MBq)を投与し1分後に屠殺した。2核種オートラジオグラフィにてTc-AV(アポプトーシス)とTl(虚血範囲)の分布を画像化し解析した。5分閉塞群を除きTc-AVは不均一に再環流30、90分にて虚血部のmid myocardiumに集積し、6時間で心外膜、内膜側に拡大する傾向を示した。正常部に対する虚血部のTc-AVの集積はすべての再灌流時間において20分虚血で最も強く、15,10分では順次低下した。再環流30分での集積比は20,15 10,5分虚血群でそれぞれ7.36±2.95,4.46±3.16,2.02±0.47,0.97±0.08であった。再環流90分での集積比は20,15,10,5分虚血群でそれぞれ6.34±2.24,3.49±1.78 1.47±0.11,0.87±0.06であった。再環流6時間での集積比は20,15,10分虚血群でそれぞれ4.65±1.93,1.60±0.43,1.34±0.23であった。再環流24時間での集積比は20,15,10分虚血群でそれぞれ3.27±0.92,1,50±0.33,1.28±0.33であった。20分虚血では明かな梗塞巣を認めたが、15分虚血では1%以下の梗塞病巣のみであり、10分以下の虚血では梗塞はなかった。 以上より、アポトーシスは虚血の強度に依存して生じ、梗塞を起こさない程度の虚血でもアポトーシスが生じていることが示唆された。
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Research Products
(6 results)