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2003 Fiscal Year Annual Research Report

遺伝子導入による動脈瘤治療

Research Project

Project/Area Number 14570869
Research Institution(Miyazaki Medical College) University of Miyazaki

Principal Investigator

田村 正三  宮崎大学, 医学部, 教授 (60150439)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 浅田 祐士郎  宮崎大学, 医学部, 教授 (70202588)
杉村 宏  宮崎大学, 医学部, 講師 (60264389)
Keywords動脈瘤 / 難治性血管病変 / アデノウイルス / 遺伝子導入 / ベクター / CD39
Research Abstract

動脈瘤等の難治性血管病変において、病変部位に治療効果を有する蛋白を局所的かつ持続的に過剰発現させることは、治療法として有効な手段と考えられる。この目的を達する方法の一つとして、ベクターを用いた局所への遺伝子導入法があるが、これらの遺伝子導入による難治性血管病変の治療効果に関しての研究は少ない。本研究ではベクターとして組換えアデノウイルスを作製し、血管壁への局所的遺伝子導入を行い、その遺伝子導入による蛋白過剰発現下での血管壁性状の変化、血栓形成、血液凝固系への影響の評価を目的とした。本研究においては、目的蛋白として細胞外のATPおよびADPの分解酵素であるCD39の組換えアデノウイルスを作成した。最初にこのウイルスベクターを用いた遺伝子導入の評価を生体外にて評価するため、ウサギの大動脈より血管平滑筋細胞を採取、培養し、この血管平滑筋細胞に対して、遺伝子導入を行った。この実験にて、ラットの血管平滑筋細胞への遺伝子導入が確認され、CD39の過剰発現により、ATPおよびADP分解活性の高度上昇を認めた。また、この遺伝子導入により血小板凝集抑制効果が得られることが示された。この結果をふまえ、生体内での血管壁への遺伝子導入実験を行った。この実験では遺伝子を導入したウサギの頚動脈局所での酵素活性の有意な上昇を認めた。更に同部位において光化学反応を用いて血栓形成を起こさせた場合には、目的蛋白の過剰発現下では有意に血栓の形成を抑制することが確認された。今回の実験により、血管壁への局所的な遺伝子発現にて、目的蛋白の過剰発現が得られ、その機能により抗血栓効果が得られることが示された。これらの結果をふまえると、内膜増殖因子の遺伝子導入においては、安定化した内膜増殖および動脈瘤の血栓化が期待される結果であり、難治性血管病変に対する新しい治療として期待される結果であった。本成果に関しては現在投稿準備中である。

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Published: 2005-04-17   Modified: 2016-04-21  

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