2003 Fiscal Year Annual Research Report
微量元素動態による放射線照射後のアポトーシス検出と、癌治療、放射線被爆評価の開発
Project/Area Number |
14570875
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
原田 聡 岩手医科大学, 医学部, 助手 (20244931)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 浩道 東北大学, 工学部, 助教授 (00166654)
石井 慶造 東北大学, 工学部, 教授 (00134065)
世良 耕一郎 岩手医科大学, 医学部, 助教授 (00230855)
神谷 富裕 日本原子力研究所, 高崎研究所, 主任研究員
洒井 卓郎 日本原子力研究所, 高崎研究所, 研究員
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Keywords | Micro PIXE Camera / 浮遊細胞 / サンプル調整 / 放射線照射 / アポトーシス / 微量元素動態 |
Research Abstract |
放射線照射後のアポトーシス発生における微量元素動態をmicro PIXE cameraを用いて研究し、アポトーシス初期に、細胞質に点状の高集積が発生する事を見出した。これに関しては、アポトーシス実行機構と密接な関係が認められ、ミトコンドリアから細胞質内へのサイトクロームCと細胞内Feの点状集積が経時的に一致し、ミトコンドリアからのサイトクロームC放出をBCL-2の発言によって抑制した所、細胞内Feの点状集積が消失した事から、アポトーシス発生初期に認められた細胞質内の点状集積は、ミトコンドリアから細胞質内へのサイトクロームC放出を表していると考えられた。 Micro PIXE cameraによって得られた微量元素分布が細胞内小器官の何処に存在するかを決定するのは、現在まで困難であった。今回我々は、測定後のターゲットの顕微鏡写真をmicro PIXE cameraの画像にコンピューター上で重ね合わせる事により、micro PIXE cameraによる微量元素分布がどの細胞内小器官に存在するかを確定する方法を確立した。即ち、micro PIXE測定後の標本を顕微鏡にて観察、micro PIXE cameraで測定した細胞を検索し写真撮影を施行、その写真をフィルムデジタイザーでデジタル化した後、マイクロコンピューターに取り込んだ。このデジタル写真をコンピューター上にてmicro PIXE cameraの画像と重ね合わせ、観察する事により、micro PIXE cameraで得られた微量元素の分布が、どの細胞内器官に存在するかを明確にした。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.Harada, T.Tamakawa, K.Ishii et al.: "The kinetics of Fe and Ca for the development of radiation-induced apoptosis by micro PIXE camera."Nuclear Instruments and Methods in physics Research B. 210. 383-387 (2003)
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[Publications] S.Harada, T.Tamakawa, K.Ishii et al.: "Method for determing the localization of trace elements observed by the micro PIXE camera."International Journal of PIXE. IN PRESS.