2002 Fiscal Year Annual Research Report
ハイブリッド・シルクフィプロインによる組識吸収型ステント開発の基盤研究
Project/Area Number |
14570881
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
隈崎 達夫 日本医科大学, 医学部, 教授 (10089675)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
保坂 純郎 日本医科大学, 医学部, 講師 (90229162)
林 宏光 日本医科大学, 医学部, 講師 (70267201)
甲本 忠志 群馬大学, 工学部, 教授 (00016643)
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Keywords | シルクフィブロイン / 薬剤架橋封入 / ハイブリッド / 薬剤徐放 / 生体皮膚反応 / 血管内留置 / 組織変性 / 細胞免疫 |
Research Abstract |
平成14年度の研究実績は以下の通りである。 1)医用高分子材料であるダクロン製人工血管の表面親水化を低温プラズマ処理にて行い、表面にナノミクロン厚のシルクフィブロイン・コーティングを成功させた。 2)別にシルクフィブロインおよびシルクセリシンと、各種抗癌剤および抗生剤、水溶性ヨード剤との混和試験を実施、素材の変性を解析した。 3)以上の解析結果から安全性を確認し、フィブロイン格子型固定材料に3種類の細胞組織活性物質(抗血栓剤・抗炎症剤、抗生剤)を封入することに成功、生体体温下にこれらの物質が時系列的に徐放される量を測定中である。すでに、予測どおりの徐放量が測定され始めた。 4)ヌードマウス35匹を7群に分け、材料を皮膚に塗布し、皮膚変化を時系列的に観察中である。対照は発ガン物質DMBAおよびプロモータTPA塗布群で、病理学的および細胞免疫的に群間比較検討を行っている。 5)高容量X線照射については詳細な実験計画を作成できたので、15年度4月より研究開始する。 以上、ほぼ計画どおりの進行であり、2件の特許出願、一件の国内研究会発表、2件の国際学会発表を終えた。15年度のブタ血管内留置による各種実験の準備も周到に整ったので、研究を鋭意継続する計画である。
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