2003 Fiscal Year Annual Research Report
難治性うつ病の治療とその効果予測に関する総合的前向き研究
Project/Area Number |
14570934
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Research Institution | OITA UNIVERSITY (FACULTY OF MEDICINE) |
Principal Investigator |
永山 治男 大分大学, 医学部, 教授 (70100899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
葛城 里美 大分大学, 医学部, 助手 (40305040)
山田 久美子 大分大学, 医学部, 助手 (60224010)
五十川 浩一 大分大学, 医学部, 助手 (10264334)
大神 博央 大分大学, 医学部, 助手 (20325707)
清田 晃生 大分大学, 医学部, 助手 (30325708)
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Keywords | うつ病 / SPECT / 人格障害 / 電撃療法 / ライフイベント |
Research Abstract |
一定の採用基準及び除外基準を満たし文書による同意の得られた大うつ病性障害(DSM-IV)患者約200名を対象に前向き研究を行い次の結果を得た。 1.TRHテストおよびDEX/ACTHテストは,単独ではなく両テストの結果を同時に用いることにより予後予測のマーカーとなりうることが明らかになった。 2.SPECTを用いて脳血流量を重症時と改善時に測定した。その結果,重症時の血流量は,年齢,過去のうつ病エピソードの長さなど発症以前の因子と相関し,うつ病重症度とは関連を示さなかった。 3.大うつ病患者において人格障害の重複は治療経過にマイナスの影響を示した。特に,B型の人格障害でその影響が顕著であった。 4.無けいれん電撃療法の効果の予測は,治療開始前の薬物療法が不完全であることとともに,電撃療法3回終了時点における改善度が最終改善度を予測するマーカーとして有効であった。 5.無けいれん電撃療法は,一時的には認知機能に障害をもたらすが,この障害は短期間で消退することが明らかになった。 6.治療開始後のライフイベントが治療経過に影響を与えることが明らかになった。
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