2002 Fiscal Year Annual Research Report
SEREX法によるgraft vs myeloma効果に関与する新規抗原の同定
Project/Area Number |
14570961
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
中世古 知昭 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30323398)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西村 美樹 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (10292690)
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Keywords | 多発性骨髄腫 / graft vs myeloma効果 / SEREX法 / 同種造血幹細胞移植 |
Research Abstract |
多発性骨髄腫は化学療法では治癒不能な疾患であり、graft vs myeloma (GVM)効果の期待できる同種移植が唯一治癒の可能性のある治療法である。しかしGVM効果のメカニズムはいまだ明らかではない。SEREX法は担癌患者血清を用いて、血清中に存在する抗体によりcDNA libraryから癌抗原を同定する方法で、多くの癌抗原がこの方法で同定されている。我々は難治性多発性骨髄腫で同種ミニ移植後明らかにGVM効果が認められた症例の移植後血清を用いて、SEREX法によりGVM効果に関与する抗原の同定を試みた。骨髄腫細胞株RPMI8226からmRNAを抽出し、λZAPIIベクターを用いてcDNAファージライブラリーを作成した。移植後1年6か月の患者血清を用い、SEREX法により一次スクリーニングを行った。その後ドナー血清で陽性となるクローンを除き、さらに2次スクリーニングを行い、得られた陽性クローンはin vivo excision後DNA sequenceを行い、遺伝子データベースにより遺伝子構造を解析した。これまで1.8x10^6個のファージクローンをスクリーニングし、29個の陽性クローン、8種類の遺伝子が得られた。そのうち、既知遺伝子が5ヶ、未知遺伝子が3ヶ得られた。これら8種の抗原に対する患者血清中の抗体価の推移を確認した。移植前、移植早期には発現を認めず、移植後6か月から1年の経過で腫瘍細胞の排除に合わせて抗体が認められた。現在これらの同定された遺伝子の組織、骨髄腫細胞株での発現をNorthern blot法、real-time PCR法により解析している。
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