2003 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト消化管の運動機能は胎児期にどの様に発達するか?-特に胃の蠕動と羊水循環-
Project/Area Number |
14571049
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
佐世 正勝 山口大学, 医学部附属病院, 助教授 (50243663)
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Keywords | human fetus / stomach / gastric peristalsis / gastric emptying / circulation of amniotic fluid / ultrasound |
Research Abstract |
消化管は出生と同時に個体が生存するために栄養を摂取する臓器として機能を果たすようになる。胎児期には羊水循環において大きな役割を果たしているが、侵襲的な評価法を用いることができないため運動機能に関する発達過程はほとんど解明されていない。本研究では超音波断層法を用いてin vivoの状態でのヒト胎児消化管における運動機能の発達を検討することを目的としている。 これまでに、胎児胃の蠕動運動は妊娠14週から超音波断層法で検出可能であること、まだ、二次元断層法により計測した胎児胃の面積が三次元計測による胃の体積と相関すること、さらに胃の蠕動運動により胃内の羊水が十二指腸に移動していき、二次元断層法により描出された胎児胃の面積が減少してくることを報告してきた。また、胃の蠕動波は妊娠24週以降、群発するようになり蠕動波が連続して観察される時間は有意に延長し、蠕動波の群発する時期に一致して胃の断面積の変化率も有意に増大することも報告してきた。 Gastric Emptyingは妊娠24週の胎児において観察されたと報告されている。しかし,胎児尿産生,蠕動波の出現時期および無機能腎を持つ胎児の観察から、胎児は,さらに早い時期からGastric Emptyingの能力を持っていると考えられる。本年度における研究より、Gastric Emptyingは妊娠12週の胎児において確認され,妊娠週数の進行に伴い頻度が増加することが判明した。この結果は,Society for Maternal-Fetal Medicine 24^<th> annual meeting(米国)において発表した.現在,ヒト胎児Gastric Emptyingの周期について検討を行っている.
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