2002 Fiscal Year Annual Research Report
発生工学を用いた膵臓の発生分化機構の解明ならびに膵再生医療への応用
Project/Area Number |
14571067
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
野村 政壽 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (30315080)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 敏彦 九州大学, 大学院・医学研究院, 助教授 (30239818)
後藤 公宣 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (90284512)
岡部 泰二郎 九州大学, 医学部附属病院, 助手 (40264030)
名和田 新 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (10038820)
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Keywords | アクチビン / Smad / ノックアウトマウス / 膵β細胞 / ES細胞 |
Research Abstract |
Smad2コンディショナルノックアウトマウスの開発: loxP配列を有するターゲティングベクターを作成、胚性幹細胞(ES細胞)に導入し、相同変異体を得ている。CRE発現ベクターの一過性導入により変異ES細胞よりネオマイシン耐性遺伝子カセットを除去した後、C57/BL6J由来の胚盤胞にインジェクションし、Smad2 loxpキメラマウスの作成を完了。 ActRIBトランスジェニックマウスの開発:[CAGプロモーター/loxP/EGFP/loxP/ActRIB cDNA/Iresbgeo]通常は目的とするcDNAの発現はなく、CREの発現により、loxPで挟まれたGFPカセットが除去され初めてcDNA発現をみとめるコンストラクトを構築。受精卵へマイクロインジェクション、トランスジェニックマウスの作成を完了した。トランスジェニックマウスでのGFP発現を無事確認した。 マウスES細胞の膵β細胞への分化誘導:アクチビンIIA型/IIB型受容体遺伝子をホモに欠損するES細胞を作成。このES細胞はアクチビンシグナルが全く作用しない細胞である。野生型ES細胞とこの変異ES細胞を用いて、分化誘導を行ない胚様体(EB)形成過程を比較した。野生型ES細胞ではsimple EBからcystic EB、beating EBへと分化し、胎児性心筋細胞、色素細胞などの出現を見た。一方アクチビンシグナルを欠損するES細胞ではsimple EBの段階で分化が停止し、内胚様(endoderm)の過発育が見られた。アクチビンシグナルが細胞自立的にcystic EB形成に不可欠であることが明らかになった。経時的にmRNAを調整。膵臓の発生段階で発現し、その発生に不可欠であるPDX1,NGN3,Pax6,Pax4,Nkx2.2,Nkx6.1等の発現をRT-PCRにて定量的に解析している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Zhao, Y., Goto, K., Saitoh, M., Yanase, T., Nomura, M., Okabe, T., Takayanagi, R., Nawata, H.: "Activation function-1 domain of androgen receptor contributes to the interaction between subnuclear splicing factor compartment and nuclear receptor compartment"J Biol Chem. 277. 30031-30039 (2002)