2002 Fiscal Year Annual Research Report
アシル化ペプチド・グレリン過剰発現動物の開発および解析
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14571080
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
高屋 和彦 京都大学, 医学研究科, 助手 (50291901)
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Keywords | 遺伝子 / トランスジェニック / 成長ホルモン / グレリン / 過剰発現 |
Research Abstract |
本年度は過剰発現マウスの開発と密接に関連する、生体内でのグレリンの分泌調節についても詳細に検索した。1.グレリン過剰発現Tgマウスの開発:種々のプロモーターを使用して、複数のTgマウスを作出した。そのなかで、血漿グレリン濃度が高値を示すトランスジェニックマウスを数ライン得ることに成功した。現在のところ、トランスジェニックマウスの表現型は明らかでないが、これらのマウスは、GH/IGF-I axisに変化を来している可能性があるため、糖・脂質代謝などについて今後検索する予定である。2.肥満動物におけるグレリンの分泌調節:ob/obマウス、Zucker肥満ラットなどの遺伝性肥満動物の血漿グレリン濃度を測定し、絶食による変化を検討した。また、血糖もしくは血清インスリン濃度とグレリン分泌の関連を検索した。ob/obマウスは対照マウスと比べ、約2倍の体重を呈し、絶食後の血漿グレリン濃度は対照マウスの70%であった。BMI 25以上の肥満患者においても血漿グレリン濃度は対照群の57%に低下していた。グレリン分泌の詳細をZucker肥満ラットでさらに検索した。自由摂食下では、血漿グレリン濃度は対照ラットと肥満ラットで有意差がなく、24時間絶食後の肥満ラットにおける血漿グレリン濃度は対照ラットの58%であった。血漿グレリン濃度は対照ラットでは24時間絶食後に前値の187%に上昇したが、肥満ラットでは前値の96%にとどまった。24時間絶食後の肥満ラットに8単位の中間型インスリンを投与すると、血漿グレリン濃度は240分後に前値の228%に上昇した。また、24時間絶食後の対照ラットに5.0gのグルコースを腹腔内投与すると、血漿グレリン濃度は前値の78%に低下した。以上、グレリンの分泌調節が慢性の摂食状況によって修飾を受けることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)