2002 Fiscal Year Annual Research Report
膵β細胞異種多分子・イオンチャネル間機能調節の分子機構と糖尿病における調和異常
Project/Area Number |
14571083
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
加計 正文 秋田大学, 医学部, 助教授 (90214270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 正毅 秋田大学, 医学部, 教授 (40126389)
矢田 俊彦 自治医科大学, 医学部, 教授 (60166527)
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Keywords | インスリン分泌 / K-ATPチャネル / スルフォニル尿素薬 / 膜リン脂質 / β細胞 / 受容体作動性調節 / ATP / 糖尿病 |
Research Abstract |
K-ATPチャネルはスルフォニル尿素薬受容体であるSUR(sulfonylurea receptor)と内向き整流KチャネルKir6.2の異種複合体として構成されている。これらのサブユニット蛋白間の情報伝達には細胞内Ca^<2+>が抑制的に働くことをすでに明らかにしている.その重要な調節因子は細胞膜phosphatidylinositol 4,5-bisphosphate(PIP_2)である.PIP2が減少すると,K-ATPチャネル活動が低下し,PIP_2を増加させるとチャネル活動の上昇が観察された.PIP_2はチャネル活動を維持するためには大切な働きをしていると思われる.さらに,受容体刺激などでPIP_2の濃度が減少すると,チャネルが抑制されることが明らかになった.この機序は従来提唱されていた細胞内代謝によるチャネル調節機構(代謝依存性経路)とは異なった経路(受容体作動性経路)にてこのチャネルが制御されていることを示唆している.β細胞ではK-ATPチャネルはグルコース刺激インスリン分泌の中心的蛋白として重要であることは確立しているが,受容体刺激によるチャネル抑制の機序は神経性インスリン分泌刺激機構にK-ATPチャネルが関与していることを示唆している.この機序の破綻は糖尿病(インスリン分泌不全)の原因としても注目される.
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Research Products
(7 results)
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[Publications] Kakei M.: "Receptor-operated regulation of ATP-sensitive K^+ channels via membrane phospholipid metabolism"Current Medicinal Chemistry. (in press). (2003)
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[Publications] Kakei M., Yada T., Nakagawa A., Nakabayashi H: "Glucagon-like peptide-1 (GLP-1) evokes action potentials and increases cytosolic Ca^<2+> in rat nodose ganglion neurons"Autonomic Nyeuroscience : Basic and Clinical. 102. 39-44 (2002)
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[Publications] Oketani N., Kakei M., Ichinari K., Okamura M., Miyamaura M., Nakazaki M., Ito S., Tei T.: "Regulation of ATP sensitive K^+ channels by P2Y-purinoceptors coupled to PIP_2 metabolism in guinea-pig ventricular cells"Am. J. Physiol.. 282. H757-H765 (2002)
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[Publications] Nakazaki M., Kakei M., Ishihara H., Koriyama N., Hashiguchi H., Aso K., Fukudome M.Oka Y., Yada T., Tei C.: "Association of up-regulated activity of K_<ATP>channels with impaired insulin secretion in UCP1-expressing MIN6 cells"J. Physiol.. 540.3. 781-789 (2002)
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[Publications] 加計正文, 中崎満浩, 柳田和弘, 八重倉和朗, 矢田俊彦: "膵β細胞代謝障害とインスリン分泌不全"「日本臨床」2002年増巻号 「新時代の糖尿病学1」-病因・診断・治療研究の進歩-日本臨床社. 504-510 (2002)
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[Publications] 加計正文, 郡山暢之, 中田正範, 出崎克也, 矢田俊彦: "インスリン分泌のイオンチャネル機構"「日本臨床」2002年増巻号 「新時代の糖尿病学1」-病因・診断・治療研究の進歩-日本臨床社. 180-188 (2002)
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[Publications] 加計正文: "Annual Review 内分泌・代謝、インスリン分泌の分子機構"中外医学社. 294 (2002)