2002 Fiscal Year Annual Research Report
糖輸送に関する筋肉、脂肪組織のインスリン反応性に関与する分子の同定
Project/Area Number |
14571091
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 元 京都大学, 医学研究科, 講師 (20260606)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
細田 公則 京都大学, 医学研究科, 助手 (40271598)
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Keywords | インスリン反応性 / 脂肪細胞 / GLUT4 / 転写因子 / インスリン |
Research Abstract |
インスリン反応性に必要な分子の同定 脂肪細胞分化過程における、GLUT4の細胞内局在のための機構、高度にインスリン反応性である細胞内小胞の誘導、GLUT4トランスロケーション能力亢進などのインスリン反応性にとって必要な条件の発生時期や誘導条件を3T3-L1細胞と3T3-C2細胞を用いて確定し、Affmetrix社のDNAチップを用いて脂肪細胞分化の各段階における遺伝子発現変化を比較検討した結果、高度なインスリン反応性が観察される条件に共通して変化が認められる分子のリストを作成した。既知の分子では、約100〜150個のそれぞれ増加そして低下する分子を同定している。EST群では、増加または低下する遺伝子をそれぞれ約200〜300個取り上げている。さらにラット筋肉を用いてDNAチップによる遺伝子発現データと対比し、まず細胞内シグナル伝達と転写調節に関わると予想される分子について、ウェスタンブロテイング法あるいはノザンブロティング法により、遺伝子発現について確認した。その中で、3T3-L1細胞と3T3-C2細胞においてインスリン反応性の亢進する条件で発現が増加し、筋肉においてもその発現が認められ、機能的には、脂質代謝調節に深く関わりしかも細胞内GLUT4小胞にも局在するとされている分子の発現調節を担うと考えられる一つの転写因子を見いだし、その生理的意義について現在追究している。脂肪細胞内の脂質代謝調節と糖代謝調節の細胞内構造物的接点である可能性があると考えている。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Miyawaki, et al.: "Clinical implications of leptin and its potential humoral regulators in long-term low-calorie diet therapy for obese humans"Eur. J. Clin. Nutr.. 56・7. 593-600 (2002)
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[Publications] H.Iwakura, et al.: "Ghrelin expression in islet cell tumors : augmented expression of ghrelin in a case of glucagonoma with multiple endocrine neoplasm type I"J. Clin. Endocrinol. Metab.. 87・11. 4885-4888 (2002)
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[Publications] 則貞伸嘉, 井上 元, 中尾一和: "PPARのリガンドと活性化薬"炎症と免疫. 10・3. 65-71 (2002)
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[Publications] 黄 真, 井上 元, 中尾一和: "筋強直性ジストロフィーに伴う糖尿病の発生機序"内分泌・糖尿病科. 15・6. 582-589 (2002)
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[Publications] 井上 元, 黄 真, 中尾一和: "糖尿病の病因・発症機序 インスリン抵抗性発現にかかわる因子高脂肪食・脂肪毒性"日本臨床 新時代の糖尿病学1. 増刊号. 626-631 (2002)